ある夏の夜、丑の刻参り
投稿者:イエティ (51)
Yが「どどどどどっかいけ!!!」と涙目で叫ぶと、スゥーっと消えた。
ガクガク震えるHを引っ張って車に戻ったが、Hは震えてるだけでしゃべろうとしない。
30分走った先に24時間営業のファミレスがあるんで、
明るい場所にいけば大丈夫だろうと車を走らせた。
ファミレスに入り、ホットコーヒーを飲ませたらだんだんと落ち着いた。
Hはポツポツと事の顛末を語りだした。
Hは、「これでまじで死んだらどうしよう?」と考え、わら人形の足を釘で打ったそうだ。
「骨折れちまえ!!」てな具合で。
だが、わら人形の木に当てながら釘を持って打ち付ける作業が意外に難しく、
なんだかんだで腕あたりを釘打った。
ある程度打ち付け、最後に全力で釘をガツン!と叩いた。
その瞬間、ディメンターみたいなやつが現れたらしい。
「びびってしりもちついてさ、すぐにお前らが来てくれて助かった。
あんな怖い事ぶつぶつ言われたら一人だったら失神してたわ・・・」
「待てよ・・・?あのディメンターは一言も発していなかった。
俺らが来てからもなんか言ってたのか・・・?」
そう聞くと、「あいつずっとしゃべってたろ!!」
という。
俺たちはざわっと鳥肌が立つのを感じながらも、好奇心で何を言っていたのか、聞いた。
Hは、「ありがちすぎて、嘘に聞こえるかもだけど」と前置きし、話した。
「呪い、聞き届けた。腕、腕をもぐ。
お前にも返るぞ。お前の腕ももらう。
お前の腕ももらう。お前の腕ももらう。お前の腕ももらう。お前の腕ももらう。」
こんなことをずっと言い続けていたらしい。
「そんで俺さ、、右腕、動かねえんだわ・・・・」
半べそかいた表情で、Hは言った。
「人を呪わば穴二つ」
ほんとこれに尽きるなあ
おっさんつよいな
穴二つってか完全に返されてるよね
呪い返しくらっちゃってるよね
人を呪わば穴二つ、まさにその通りだね