「実は、その光景を目撃していた人がひとりだけ居たみたいだよ」
「その人が言うにはね、青山さん家の奥さんがミケちゃんを手招きして殺鼠剤を目の前に置いたらしくて、それを食べちゃったみたい」
「恐怖のあまり、最初は誰にも言えなかったんだって」
「でもね、私達が引っ越ししてから青山さん家の奥さんが病気になってね」
「きっと罰が当たったに違いない、それか猫の祟りじゃないかってまた噂になったそうだよ」
「え?なんで知っているのかって?」
「この前お父さんが仕事の都合で前に住んでいた田舎村の近くに行ったことがあってね」
「たまたま村の人と顔を合わせてね、青山さん家の奥さんが亡くなったって知ったんだって」
「青山さん家の奥さん、死ぬ直前に猫の泣き声のような苦しそうな呻き声をあげていた時期があったってね」
母の口から語られた恐ろしい結末に何とも言えない精神状態になってしまった。
もし、青山さん家の奥さんの言動を幼少期に知っていたら、私は悲しみのあまり、青山さん家に突撃していたかもしれないし、ショックで引きこもりになっていたかもしれない。
大人になってから真実を知ったことが唯一の救いかもしれないが、それでも猫に殺鼠剤を食べさせるような人が近所に住んでいたなんて・・・想像するだけでも背筋が凍りそうだ。
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呪いかどうかより、猫かわいそう。
動物虐待する奴はそのうち人間にも手を出しますからね
特に猫を虐待する奴は子供を狙う凶悪犯予備軍
ミケちゃん殺しの犯人が報いを受けて苦しんで死んだのが僅かな救い