「はい乳母車押しながら店に入ってきたと思ったんですが、いないんです。
ただ気配だけはあって、、結局出て行ったんですが」
「出て行った、、、それで?」
改めて問う山田さんに対して再び小西が答える。
「いや、それがですね、実はその女の人は帰ってなくて何故か書籍棚後ろのガラス面から少し離れたところで立っていて、店内をじっと睨んでいたんですよ。
僕それ見た瞬間ぞっとしたんです。というのは、あのお、あんまりこんなこといっちゃいけないかもしれませんが、、その人、、つまり見た目がその、、気の毒なくらい酷くて、、
結局その人乳母車を押しながら雨の中に幻のように消えたんです。
よく分からないのですが、あれは恐らく、、」
すると山田さんが凄い勢いでバックヤードに入ってくると、私服に着替え終えた小西の前に立つ。
そして明らかに怯えた顔で「それ間違いないのか?」と彼に尋ねた。
小西は山田さんの豹変ぶりに少したじろぎながら「ええ恐らく」と答える。
山田さんは小西の言葉にガックリ肩を落とすと、そのまま傍らにあるパイプ椅子にドスンと座った。
そして俯いたまま「まさか、そんなことが」と呟きながら両手で頭を抱えている。
「どうかされたんですか?」
背後から心配げに小西が声をかけた。
山田さんはしばらく無言だったが、やがて顔を上げると虚ろな目をしながら訥々と話し出す。
「これはまだきみがここで働きだすよりも前の話なんだがね。
去年の今頃、、いや奇しくも正に今日6月1日だった。
梅雨時のその日も今日と同じように朝から雨が降り続いていた日だった。
























幻覚を見ているんじゃないか
コメントありがとうございます
─ねこじろう
応援してます。
ありがとうございます
─ねこじろう
こっわ!!??
いつも応援しています。
最後に死ね死ね言って引きに来た人だれ?
皆様、コメントに応援をありがとうございます。またご質問ですが、
コンビニ配送のお兄さんが朝、暴走してコンビニ店舗正面ウインドウに突っ込んで、そのままオーナーもろとも棚の間に挟んでアクセルを踏みながら「死ね死ね」と呟いていたのです。
いつの間にか引き込まれて読んでた コンビニの制服姿の幽霊は少しシュールで面白いけど
実質これがグランプリですね。
コメントありがとうございます。
─ねこじろう
実質も何も準大賞ですよw
次は大賞とれるといいですね。
「書籍棚背後にあるショーウィンドウ」とはいったい? なにか飾ってある場所があるのか、どういうつくりのお店なのかわかりませんでした
コメントありがとうございます。
─ねこじろう
こういう話は怖いよりムカつくが先に来ちゃうな。恨むなら本人だけでいい、店長は違うだろ。そして他人の手を借りず自分の力だけで復讐しろよ!巻き込まれて呪いの道具にされた運転手が気の毒過ぎ。
真後ろに来たというのがすごく怖い
怖い
呪いとか恨みとか
そういうのって連鎖するんだね
幽霊が実在するかどうか
それを論点から外したとしても
人の恨みとかって言うのは
怨念として残るとしたら
こういう不思議な事故の連鎖が起きるのもおかしなことでは無いのかもしれない
すごく怖いですね