【short_58】最終バス
投稿者:kana (216)
地方に仕事で出かけた時の事。
1時間に1本しかないバスは、次が今日の最終便だった。
乗り過ごすとヤバイので、停留所に到着したバスにさっさと乗り込み、座って出発を待つことにした。さすがに田舎の最終便ともなると乗る人も少ないようで、結局出発時間になっても乗客はボク一人だけのようだった。
しばらく走っていると、バスは高校前に停車した。降りる人間などもちろんいない。
だが、乗り込んでくる人がいた。昔ながらのセーラー服の女子高生である。
「えっ・・・でも・・・」
バス停の背後に見える高校は明かりが消え、真っ暗である。
こんな夜の最終バスにのって帰る高校生なんかいるのだろうか・・・。
ボクより前の席に座る女子高生の後姿を見ながら少し不可解に思った。
やがてバスは峠道の途中で停まり、女子高生は降りて行った。
ボクは背筋が寒くなっていた。真っ暗な山の中である。辺りはうっそうと木々が生い茂り、家があるようにも見えない。そもそもここはバス停でもない。
山の中に置いて行かれた女子高生の後姿を見ながら、ボクは運転手さんに詰め寄った。
「い、今の学生さん、こんなところで降ろして大丈夫なんですか?バス停でもなかったように見えましたけど・・・?」
すると運転手がこう答えた。
「10年くらい前まではここに集落がありましてね。バス停もあったんですけど、土砂崩れがあって、今は誰も住んでません。バス停も廃止されました」
「じゃあ、今の子はなに?」
「あの子だけなんですよねぇ・・・まだこの世に未練があるのか・・・高校から集落までの道を、この最終便に乗って帰るんです。地元の人たちはそれを知ってるから怖がって最終便には乗らないんですけど・・・あなた、旅のお方ですよね?」
「えっ・・・えぇ・・・」ボクは絶句した。
シンプルに怖かったです((( ;゚Д゚))) ゾクッ
kanaです。若干てにおはが気になったりしたので、部分的に修正加えました。
kanaです。結局あちこち修正いれて、最初に投稿した時点とけっこう変わってしまったかも。最初に読んでくれた40人くらいの方々、スイマセンです。
怖かった!
「てにをは」ですね
↑そう、それ!
なんか自分で書いててなんとなく違和感を感じてるんだけど、
正解にだとりつけないんですw
助かります~。なんなんでしょうかね、目と頭が繋がってないのかもしれません。