罪と罰の天秤(解説ver)
投稿者:rark (34)
ここまでが、旅行者の話の解説です。
そして、いよいよ、ラストの解説です。
この話。罪と罰の天秤には、裁判官、そして「あなた」を殺した人物と一致する人物がいます。
それは、旅行者です。なぜ?
はじめにも言いました。コレは、旅行者が、自分の犯した殺人を、遠回しに「僕」に伝える。と言う話。
この話の中で「僕」が、旅行者に、
「この話を作ったのはあなたですか?」
と尋ねますが正確には、旅行者の殺した人間が、どうなったか。と言う旅行者の妄想。旅行者の話の中で、「あなた」は、死んでいるわけですから、旅行者と一致している人物は、裁判官。もしくは、もう一人の女の二人。
この時点で、質問を終えた後の「僕」は、この登場人物のどちらかが、旅行者と一致する人物だと、わかっていたわけです。しかし、どちらか。は、まだ分かっていません。
だから、この話の中で、「僕」は、確信を持っていながらも否定をしていた。
「どちらかが旅行者だが、もしそれが裁判官であった場合。自分は、殺人をした人と対面していることになる。いや、そんなわけない。」と。
そして、犯人を聞かれ、旅行者に指を向けた時でも、まだ確信は持っていなかった。
しかし、それも旅行者のセリフで明かされます。
「ああ。それと、もう僕とは合わない方がいいと思いますよ。あなたと私の罪を天秤に載せたら、どっちが思いかを、あなたは知っているはずです。」
つまり、あなたはもう、私が人を殺したことを知っています。もし、また私にあったら、あなたは殺されるかも知れない。
と、いうことです。
解説はここまでです。
いかがでしたでしょうか?この話は、自分で書いてきた怪談の中でも、最も難関レベルになってしまったと思います。
シンプルな、怪談を期待していた皆様。大変申し訳ありません。
遊び心というか…なんというか…
こういう話が頭に浮かんだので…。
次回の話は、都市伝説系のものにしようと思います。
次回。「案山子村」にようご期待。
なるほど。
でも、難しですね。
意味怖を作るのって本当に難しいな。
難解すぎると捻くれまくった理屈でも「これが正しい答えだ」と押し通されると、作者ですら反論できなくなる。
とりあえずの正解手順として作者解説は必要と思った