僕「向井さん。ほんまに行くんですか?」
向井「ああ。」
まぁ、どっちかと言うと、向井さんは、昨日殴ったあの頭のおかしい老人の生死を確かめたかったのかもしれませんが。
それからしばらく進むと、昨日の黒い鉄塔と、建物が姿を現しました。
それからは、昨日と同じく、二手に分かれて、カメラと、昨日の地下室を探すのですが、昨日あったであろう、地下室への階段の場所は、ただの壁になっています。それからいくら探しても、地下室は見つかりません。しかし、もう1つのカメラの方はすぐに見つかりました。しかし、そのカメラは落としただけではこうはならないだろうというくらいに、ボロボロに壊れていました。僕も木之本さんも、僕ら4人は、まるでキツネに化かされたような感覚で建物の外に出ました。
昨夜僕らが見たのは現実だったのか、夢だったのか。もしあの研究室が本当にあったのだとしたら、あの時、注射器に刺されていたら、僕もあの肉の塊のようになっていたと言うのでしょうか?
僕「木之本さん。コレ、動画にするんですか?」
木之本「……没だよ。」
黒い鉄塔は、風に揺れ、唸っている。
そうして僕らは、木之本さんに奢ってもらった店で1番高いものを頼むという地味な嫌がらせをして、地元へと帰ってゆくのでした。
読んでいただきありがとうございました。
長編と言うこともあり、投稿期間が少し空いてしまいました。すみません?
























ドキドキ、ハラハラ面白かったです。