ビビりは恥だが役に立つ
投稿者:Naminori/C (2)
とMのうるささにツッコミを入れる俺たちだったが、
Mは
「や、これお前らのせいだから!!お前らが変なとこ連れてったせいでテンション上げてねえと怖くてやってらんねえんだわ!」
と、なんともビビりらしい返答をして俺たちを笑わせた。
正直、神社に入って参拝までして来た俺らからすれば、なんで中にも入らず真っ先に戻ってったお前が一番怖がってんだよw という心情だった。
「お前一番ビビってるけど、中入ってないじゃん!w」
「ほんとだよ!w」
「しかもさぁ、入り口から見た時ちょっと怖かったけど、実際中入ったら大したことなかったよなぁ?笑」
「ね!マジでそんな怖くなかったぞ!笑」
その言葉を言い終わった瞬間だった。
赤信号のT字路に差し掛かり、右斜線に入りつつブレーキを踏んだ俺が異変に気づいた…!
ブレーキが効いてない…!
ブレーキを踏んでいるのに車が減速していない…!
ヤバイ!…と思った。
緊急事態すぎて言葉も出なかった。
喋るよりも先に車をなんとかしなければ…!
T字路の赤信号、右斜線には黒い個人タクシーが一台信号待ちで停車していた…。
そこまであと100メートルもなかった…!
もはやパニック状態の俺は右足に全力の力を込めてフルブレーキングをかます以外に出来ることはなかった…!
一般公道で自動車を運転していて、全力のフルブレーキかますことなど、事故寸前の状況でなければそうそうあることではない。
だが、今がまさにそんな状況だった…!
このままではタクシーに思い切りおかまを掘ること間違いなしだ…!
そして、本来であれば全力のフルブレーキをかませば、乗車している三人共が思い切り前に押し出され、自動車教習所で体験する全力ブレーキの講習以来の衝撃を受けて、急停車するはずなのだが、
この時何故か俺の車は、全く急停止する事もなく、徐々にか弱く減速していった…。
もう終わった…。
右足に全力の力を込めてブレーキを踏み続けながらも俺はそう覚悟した…。
だが、本当にタクシーに追突するギリギリのところで車は停止した!
この間、俺以外の二人はまだこのヤバすぎる異変に気づいていない。
心臓がバクバクの状態でパニクっているのは運転している俺だけだ。
事故にならず良かったですね。
ビビリの友達👍