新しく生まれ変わったケルベロスは、朽屋に対して従順となっていた。
もしかすると一度自分を倒した相手なので、主従関係がハッキリとしたのかもしれない。
今のケルベロスは朽屋の従順なシモベなのである。
(朽屋様・・・その・・・)
「ん?なぁに?」
(ちゅ・・ちゅぅ・・・)
「え?なに?? チューしてほしいの? もう~おませさんなんだから!しょうがないわね。
むちゅうぅぅ(#^3^#)」
(ち、違います、敵を倒したご褒美に・・・チュ、チュールを・・・ください!)
「えぇぇぇ~そうなの? あはは、ちょっと待ってね! (チュールってケルベロスにも効くんだ・・・)」
朽屋からの終了合図によって、組織の車両が村に入り、お婆さんの住んでいた家を更地にして、供養塔を立てていった。この地の怨念も時期消えていくことだろう。
・・・・・・
「え~~何々?夜な夜な現れる猫の化け物は、実はUFOで猫狩りをする猫婆だった???」
「はいデスク、どうですか?おもしろそうなネタでしょ?」
「おまえな~~ウチはキャトルミューティレーション専門だって言ってるだろ?牛はどうしたのよ、牛は!!」
「いや~デスク、今回は猫なんで、キャットミューティレーションで行きましょう!!」
「誰がうまいこと言えと! オイっ! オイ待てクチヤ!! コラ!!」
「じゃ、よろしく~!!」走り去っていく朽屋。
それを原稿を握りつぶしながら見送るデスク。
「くっそ~・・・クッチャルコめ~~!!」
・・・・・・
家に帰った朽屋は、元気に「ただいま~」とドアを開けた。
ひとり暮らしをしていたはずの朽屋の部屋から「にゃーん」とかわいい声がした。
【←to be continued】

























kamaです。先日投稿させていただいた「仔猫」というお話の後日談となりますので、合わせて読まれると楽しさ倍増かと思います。
またこの「朽屋瑠子」シリーズも今回で5作目となりますので、合わせて他の朽屋瑠子シリーズ、とくにケルベロスが登場する1作目を読まれると、世界観が広がって楽しめるかと思います。
朽屋瑠子シリーズは、自分で書いてて自分が一番楽しんでるかもしれません。
次回作もお楽しみに~
後日談待ってました!瑠子が見た猫の夢が仕事に繋がった所も不思議ですが、お茶目で可愛らしい一面が見られました。ケルベロスが従順になったのも猫好きの瑠子だからかな?ちゅーるのくだりがクスっと笑えました!
↑kamaです。ありがとうございました。
実はケルベロスはいろいろな伝説の中で、パンなどの食べ物をもらってごまかされることが多く、甘いもの好きとも言われています。チュールはおいしかったのかもしれませんね。
なんとびっくり、麗子の怪談恐怖箱さんで、この作品が朗読されてる!