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妖怪・風習・伝奇

kanaさんによる妖怪・風習・伝奇にまつわる怖い話の投稿です

【猫婆事件】-事件記者 朽屋瑠子-
長編 2023/03/21 07:45 15,151view
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新しく生まれ変わったケルベロスは、朽屋に対して従順となっていた。
もしかすると一度自分を倒した相手なので、主従関係がハッキリとしたのかもしれない。
今のケルベロスは朽屋の従順なシモベなのである。

(朽屋様・・・その・・・)

「ん?なぁに?」

(ちゅ・・ちゅぅ・・・)

「え?なに?? チューしてほしいの? もう~おませさんなんだから!しょうがないわね。
むちゅうぅぅ(#^3^#)」

(ち、違います、敵を倒したご褒美に・・・チュ、チュールを・・・ください!)

「えぇぇぇ~そうなの? あはは、ちょっと待ってね! (チュールってケルベロスにも効くんだ・・・)」

朽屋からの終了合図によって、組織の車両が村に入り、お婆さんの住んでいた家を更地にして、供養塔を立てていった。この地の怨念も時期消えていくことだろう。

・・・・・・

「え~~何々?夜な夜な現れる猫の化け物は、実はUFOで猫狩りをする猫婆だった???」

「はいデスク、どうですか?おもしろそうなネタでしょ?」

「おまえな~~ウチはキャトルミューティレーション専門だって言ってるだろ?牛はどうしたのよ、牛は!!」

「いや~デスク、今回は猫なんで、キャットミューティレーションで行きましょう!!」

「誰がうまいこと言えと! オイっ! オイ待てクチヤ!! コラ!!」

「じゃ、よろしく~!!」走り去っていく朽屋。

それを原稿を握りつぶしながら見送るデスク。

「くっそ~・・・クッチャルコめ~~!!」

・・・・・・

家に帰った朽屋は、元気に「ただいま~」とドアを開けた。
ひとり暮らしをしていたはずの朽屋の部屋から「にゃーん」とかわいい声がした。

【←to be continued】

7/7
コメント(4)
  • kamaです。先日投稿させていただいた「仔猫」というお話の後日談となりますので、合わせて読まれると楽しさ倍増かと思います。
    またこの「朽屋瑠子」シリーズも今回で5作目となりますので、合わせて他の朽屋瑠子シリーズ、とくにケルベロスが登場する1作目を読まれると、世界観が広がって楽しめるかと思います。
    朽屋瑠子シリーズは、自分で書いてて自分が一番楽しんでるかもしれません。
    次回作もお楽しみに~

    2023/03/21/07:59
  • 後日談待ってました!瑠子が見た猫の夢が仕事に繋がった所も不思議ですが、お茶目で可愛らしい一面が見られました。ケルベロスが従順になったのも猫好きの瑠子だからかな?ちゅーるのくだりがクスっと笑えました!

    2023/03/22/00:36
  • ↑kamaです。ありがとうございました。
    実はケルベロスはいろいろな伝説の中で、パンなどの食べ物をもらってごまかされることが多く、甘いもの好きとも言われています。チュールはおいしかったのかもしれませんね。

    2023/03/22/18:01
  • なんとびっくり、麗子の怪談恐怖箱さんで、この作品が朗読されてる!

    2023/04/30/21:54

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