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kanaさんによる妖怪・風習・伝奇にまつわる怖い話の投稿です

【クモ男事件】-事件記者 朽屋瑠子-
長編 2023/01/01 02:54 12,610view
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UFOとキャトルミューティレーション専門のオカルト雑誌
「月刊モー」編集部に、朽屋(クチヤ)瑠子(ルコ)という
フリーの事件記者が出入りしている。

女だてらにめっぽうオカルトに強く、日本中を飛び回っては、
今日も不思議な事件を追いかける。

そんな朽屋の元に、ひとつの依頼が舞い込んできた。

『一歩先の、宇宙の旅へ!』をスローガンにかがげる旅雑誌「宇宙の歩き方」に
出入りする同業者のS氏からだ。

「最初はただの交通事故だと思って取材してたんだけど、
調べてるうちになんとなくオカルトっぽい話になってきてね・・・。

オレ、怖いからこのネタ瑠子ちゃんに譲るよ。調べてみてちょ」

朽屋はS氏に、多〇野の中華そばをおごることで
このネタをもらうことにした。

事件のあらましはこうだ。
東京発の地方テーマパーク行き夜行バスが、
到着間際の早朝6:00頃、高速道路上で横転し炎上する事故を起こした。
乗客にケガ人は出たものの、運よく犠牲者は出ず、
警察は早々にただの事故としてこの一件の幕引きを図ったようだ。

だが、S氏の話では次のような不可解な点があったという。

①事故が発生する前の最後に寄ったパーキングエリアで、

 4人の乗客が旅行をキャンセルして降りて行ったこと。

②4人全員が2階の最前列という一番人気のシートに座っていた乗客であったこと。
 しかもそのうち2名は偽名による登録で現在行方不明なこと。

③事故で横転したバスははずみでガードレールに突っ込み、無人の2階席最前列を貫通。
 人が乗っていれば確実に犠牲者が出ていたとみられる。

奇跡的に難を逃れたこの4人に、取材しないわけにはいかない。
この事件の裏には、かならず何かが潜んでいるはずだ。

朽屋はまず、事故にあった乗客と運転手全員に取材し、シロ確を出した。
やはり怪しいのは事前にPAで降りた4人である。

一番怪しい行方不明の二人は置いといて、先に途中下車した二人に取材を申し込んだ。
話しを別々に聞くため、まずは二人の内の女性から話を聞くことにした。

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コメント(2)
  • 新年あけましておめでとうございます。kamaです。
    こちらの作品を読む前に、前日譚として私の作品、
    「恐怖! 地獄極楽夜行バス」を御一読されると、より作品が楽しめるかと思います。
    また前作「事件記者 朽屋瑠子」も併せてお読みいただくと、より世界観が広がって楽しめるかと思います。よろしくお願いします。

    2023/01/01/03:11
  • 元日早々に第二段投稿するとは早い。

    2023/01/01/11:34

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