事件記者 朽屋瑠子
投稿者:kana (210)
先ほど差し入れしてくれた若い僧が出てきて朽屋達を迎えた。
「よく参られました。宿坊はいつでも準備できておりますので、
ゆるりとしてください」
リーダーが訪ねた「和尚さんはいらっしゃらないんで?」
「それが、山向こうに新しく出来た三頭教会というところの教祖に話があるとかで、
1時間ほど前に車で出て行かれまして・・・」
朽屋の顔が一瞬青ざめる。
「お一人でですか?」
「ハイ、共は連れておりません。和尚はだいたいいつも一人で行動されることが多く・・・」
「リーダー、宿坊はナシです。すぐに行きましょう!案内お願いします!」
「ガッテン!こうしちゃいられねぇ!」
若い僧侶は今更ながらに危機が迫っていることに気付かされたようだった。
朽屋とリーダーを乗せたジムニーが再び峠道を登って行った。
「あぁ、しまった、こんなことならジッポ持ってくるんだった」
「リーダー、だめですよ。ハンターがハンティング以外で銃を使っちゃ。ホントに捕まりますよそのうち」
「あいすいません」
リーダーは少し訛っていて、まるでライターでも欲しがったかのように聞こえたが、
彼が言っているのは「実包」、つまりライフル弾を持ってくるんだったと嘆いていたのだ。
朽屋のジムニーが山道に入る。かなりの悪路だが、このクルマなら問題ない。
途中「銃猟禁止区域」の看板が出る。
ここから先はリーダーご自慢の銃を使った猟は禁止されている。
リーダーが指を差した。「ここを抜けると、ほら、白いドームが・・・」
見えた。白いドーム屋根の建物が少しライトアップされて夜景に浮かび上がっている。
朽屋は無線機のマイクのようなものに手をかけ、誰かに連絡を入れている。
「場所特定、位置データ送ります」
クルマをいったん止め、双眼鏡で眺める。
「あれが本当に教会?建物の周りをぐるっと高い塀で囲って、まるで要塞ね。
とりあえず、行ってみますか」
「どうするんだい?お嬢ちゃん。裏手から忍び込むのかい?」
kamaです。
こちらのお話を読む前に、私の投稿した「狩り宿の男」と「狩りの真実」をお読みになられると、前日譚としてより作品が楽しく読めると思います。
よろしくお願いします。
kamaです。
主人公の朽屋瑠子の声は、にじさんじのVtuber、レイン・パターソンさんの声をイメージしながら書きました。
前日譚とどちらも読ませていただきました!
とても読んでいて夢中になれる文章で素敵でした…..!
描写が細かくて、情景がわかりやすく脳裏に浮かんできて読みやすかったです!
続きも楽しみにしてます、!
↑kamaです。たくさん読んでいただいてありがとうございます。感謝!!
次回の予定は来年ですか?
↑kamaです。
次回作は来年になりそうですね。
他にも投稿しておきたい作品がたくさんありますので、次回のクッチャルコはお正月休みにじっくり書きたいと思います。
そう言えば確か以前に猪にまつわる話を投稿されましたが「殺生石」の周りで猪の死骸が発見したみたいだな。
↑なんだか意味深ですね。
おちゃらけて始まったから笑える話かなと思ったら
途中「スゴイ!お姉ちゃんもスゴイ!人間ってスゴイんだね!人間大好き!!」って子犬のセリフで
(´;ω;`)ブワッ ってなった。
↑kamaです。ありがとうございます。犬好きな人にはかわいそうなシーンもあり、申し訳ないです。
kamaです。
19ページ目にあった
「実は朽屋が寝てしまったあとにリーダーがあれこれいじりまわして遊んでいたらしい。」
という文章は、リーダーが朽屋の体をいじってるようにも読めてセンシティブでしたので、
「実は朽屋が眠っている間にリーダーがこのライフルをいじりまわして遊んでいたらしい。」
に変更させていただきました。
投稿後にも変更できるのが奇々怪々さんのいいところですね。
一昔前のSSをみたいで読みやすくて面白いです。クッチャルコはそのうち「キミたち〜!」とか言い始めるんですか?w
↑kamaです。どこかでいれますかw
獣医の犬の話しとか犬系多いですね
犬飼ってるんですか?
↑kamaです。
今は飼ってませんが犬も猫も鳥もハムスターも飼ってたことがあります。