事件記者 朽屋瑠子
投稿者:kana (210)
「知ってます。どうぞ続けてください」
「結果から言うと、もうこの山にはいないと思う。怪しげな動きもないし、
食害もないし、目新しい糞も見なかった」
「その化け物、どこからきて、どこへ行ったんでしょうね・・・?」
「そりゃーこっちが聞きたいわ。ていうか、この世界にそんな化け物がいるってのかい?」
「嘘みたいな話ですけど、ノテさんが殺されたのは事実です」
「・・・ノテだって素人じゃねぇ。一応猟師やってたんだ。
それが簡単にやられてたまるかってんだよ、しかもここでだ!」
朽屋はしばらく考え込んで、ようやく口を開いた。
「私の推理が正しければ・・・・」
「おぅ、なんだ?言ってみぃ」
「その前に、ちょっと一緒に裏手に行ってみませんか?」
「裏手っていうと猟犬の訓練場だな」
「はい」
二人はLEDの照明とランタンをもち、裏手の訓練用フィールドへ向かった。
さっき布に包まれた仔犬がいたあの場所だ。
仔犬を拾ったせいで隅々までまだ見ていなかった。
裏手の訓練場はそれなりに広く、犬が走り回れるほどの広さはあるようだ。
そこに檻やら、杭やらいろいろなものが雑多に置いてある。
大き目の檻を指さして説明するリーダー。
「ほら、そこにデカイ檻があるだろ?そこに捕まえたイノシシとかぶち込んで、
犬を目の前に連れてくるんだよ。暴れるイノシシを見てビビってるようじゃあ
猟犬の素質はねぇし、逆に激しくイノシシに食いついていくやつもいるけど、
あんまり激しいのも、実戦では逆襲を受けてケガしたりすることもあるから、
気性が荒いのもマイナスなんだよ」
「なんか、随分血なまぐさいですね」
朽屋の感想はその闘争心を掻き立てる訓練方法についてではなく、
本当にその檻の周辺から血の匂いが漂ってきたからだ。
「あぁ、中に入れたイノシシは最後〆るんだけど、ノテは電気じゃなく
手製の槍で心臓を一突きしてたから・・・まぁそれにしてもちょっと多い気もするな」
kamaです。
こちらのお話を読む前に、私の投稿した「狩り宿の男」と「狩りの真実」をお読みになられると、前日譚としてより作品が楽しく読めると思います。
よろしくお願いします。
kamaです。
主人公の朽屋瑠子の声は、にじさんじのVtuber、レイン・パターソンさんの声をイメージしながら書きました。
前日譚とどちらも読ませていただきました!
とても読んでいて夢中になれる文章で素敵でした…..!
描写が細かくて、情景がわかりやすく脳裏に浮かんできて読みやすかったです!
続きも楽しみにしてます、!
↑kamaです。たくさん読んでいただいてありがとうございます。感謝!!
次回の予定は来年ですか?
↑kamaです。
次回作は来年になりそうですね。
他にも投稿しておきたい作品がたくさんありますので、次回のクッチャルコはお正月休みにじっくり書きたいと思います。
そう言えば確か以前に猪にまつわる話を投稿されましたが「殺生石」の周りで猪の死骸が発見したみたいだな。
↑なんだか意味深ですね。
おちゃらけて始まったから笑える話かなと思ったら
途中「スゴイ!お姉ちゃんもスゴイ!人間ってスゴイんだね!人間大好き!!」って子犬のセリフで
(´;ω;`)ブワッ ってなった。
↑kamaです。ありがとうございます。犬好きな人にはかわいそうなシーンもあり、申し訳ないです。
kamaです。
19ページ目にあった
「実は朽屋が寝てしまったあとにリーダーがあれこれいじりまわして遊んでいたらしい。」
という文章は、リーダーが朽屋の体をいじってるようにも読めてセンシティブでしたので、
「実は朽屋が眠っている間にリーダーがこのライフルをいじりまわして遊んでいたらしい。」
に変更させていただきました。
投稿後にも変更できるのが奇々怪々さんのいいところですね。
一昔前のSSをみたいで読みやすくて面白いです。クッチャルコはそのうち「キミたち〜!」とか言い始めるんですか?w
↑kamaです。どこかでいれますかw
獣医の犬の話しとか犬系多いですね
犬飼ってるんですか?
↑kamaです。
今は飼ってませんが犬も猫も鳥もハムスターも飼ってたことがあります。