ゴスロリおばさん
投稿者:ねこじろう (147)
一瞬で包丁の刃先は警備員の顔の真ん中に縦の切れ込みを入れ、そこから噴き出した血しぶきは、机の上の本に飛び散った。
警備員はうめきながら顔を抑えて、その場にひざまずく。
ポタポタと床に、赤い血が落ちる。
立ち上がり逃げようとする女子高生に、女はまた思い切り中華包丁を切りつける。
白い手首が、ポトリと床に落ちた。
「ぎゃああああ!」
引き裂くような悲鳴が館内に響き渡る。
僕は思わず、その場からかけ出した。
立ち並ぶ書棚の横を真っ直ぐ走りだす。
3mほど後ろを、中華包丁を持った女が追っかけてきていた。
厚底ブーツでカポカポと足音を立てながら。
途中あちこちで、男のわめき声や女性の悲鳴が聞こえてくる。
何度か廊下の角を曲がり、カウンター横の階段を駈け降りる。
後ろから、女の激しい息遣いと、カポンカポンという足音が聞こえてきている。
僕は前につんのめりながら、階段を下まで降りた。
そのまま真っ直ぐエントランスを駆け抜ける。
「あああああああああああ!」
後ろから意味不明な女の奇声が聞こえてくる。
正面ドアを開けて、外に出た。
植え込みを飛び越え、駐輪場を駆け抜けようとしたときだった。
自転車の後輪に足を引っ掛け、数台の自転車をなぎ倒しながら、派
手に倒れこんだ。
挫いたのか、足に激痛が走る。
コンクリートの床の上にうずくまっていると、荒い息遣いとブーツの足音が聞こえてきた。
女が包丁を片手に、近づいてきている。
「や、止めてくれ……」
尻もちをついたまま、ジリジリ後ろに下がる。
女は僕の真正面に仁王立ちになると、ゆっくりと包丁を振りかざした。
すると、
「ええ!シノブじゃないの~!?」
という夢でした、と信じたい内容ですね‥
俺も投稿者自身の妄想かと信じたい。
それで、逮捕されたのですか?
妖怪じゃん