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ヒトコワ

ねこじろうさんによるヒトコワにまつわる怖い話の投稿です

ゴスロリおばさん
短編 2022/12/13 15:51 10,612view
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「……」

わけが分からないので、黙っていると、また勝手に話しだす。

「アタイが48年間独り身を通しているのは、好きでやっているんじゃないんだよ。

自炊も掃除も本当は苦手なんだ。

それくらいのこと、あんたも分かるやろ!」

「は、はあ……」

何が何だか分からず、ただ苦笑いをしていた。

すると、いきなりドンッと机を叩いた。

僕はビクリと肩を上げた。

女の隣の女子高生もびっくりして顔を上げる。

女は悲しげな顔で少し俯くと、

「そう、、、
無視、、、
無視するのね……。
そういうこと、、、
そういうことなら、アタイにも考えがある!」

と言って、赤い蝶々の付いた白いフリルのバッグを机の上にドンと置き、どぎつい紫のルージュの唇で含み笑いをしながら、ファスナーをゆっくりと開け、中に手を突っ込む。

そして得意げな顔をしながら、とんでもないものを出してきた。

……中華包丁だ!

「うわ!」

僕は小さな悲鳴を上げ、立ち上がった。

女子高生はあまりの緊張からか、座ったままだ。

「本当はアタイもこういうことはしたくないんだ。

でも……でも、あんたが、そんな態度をとるというのなら、仕方ないやろ!」

女はド派手なアイラインを描いた目に涙を溜めながら、ずっしりとした中華包丁を片手に、ゆっくり立ち上がった。

「ちょっと、あなた、何してんの?」

いつの間にか青い制服の警備員が女の傍らに立っている。

いきなり女は無言で中華包丁を切りつけた。

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コメント(4)
  • という夢でした、と信じたい内容ですね‥

    2022/12/13/20:49
  • 俺も投稿者自身の妄想かと信じたい。

    2022/12/13/21:50
  • それで、逮捕されたのですか?

    2022/12/15/00:39
  • 妖怪じゃん

    2023/06/25/14:16

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