ゴスロリおばさん
投稿者:ねこじろう (149)
先日、調べものがあって午前中、図書館に行ったときのことだ。
その日館内はポツポツとしか人はいなかった。
二階の一般閲覧室に行き、資料を集める。
それから、一列に整然と並んだ六人掛けの長机の一つに座り、閲覧していた。
僕の座っている長机には、斜め向かいに、真面目そうな眼鏡の女子高生が座っているだけだ。
しばらく俯いて、細かい字を追っていると、何か異様な空気感を感じた。
ふと顔を上げると、一つ前の長机に座っている女性が、じっと僕の方を見ている。
金色に染めたボブショートの髪にデカイ赤い蝶々のリボンを飾り、白粉を塗りたくったような顔には、どぎつい化粧をしている。
胸元にたくさんの赤い蝶々のリボンが並ぶ白いフリルの付いたブラウス。
いわゆる『ゴスロリ』ファッションだが、年齢は結構いってそうで40過ぎくらいだろうか。
見てて痛々しい。
女はなぜか眉間にシワを寄せ、僕の顔を睨みつけている。
思わず後ろを振り向いた。
後ろの長机には誰も座っていない。
やはり女は僕を睨んでいるようだ。
僕は視線に耐えきれず、下を向いた。
すると、その女はゆっくり立ち上がると歩きだした。
赤いチェック柄のボックススカートに網タイツを履いており、厚底の編み上げブーツの足音がうるさい。
完全に周囲から浮いている。
なんと彼女は僕の正面に座った。
えらが張った輪郭の顔に化粧を塗りたくっており、圧倒される。
付け睫毛が今にも落ちそうだ。
そして抑えた小さな声で言った。
「何がおかしいん?」
「は?」
「あんたさっき、アタイを見て笑ってたやろ?」
「何のことですか?」
「とぼけんな、
ちゃんと分かってるんだよ!
あんた、アタイが料理の本を見ていたのを笑ってたやろ?」
という夢でした、と信じたい内容ですね‥
俺も投稿者自身の妄想かと信じたい。
それで、逮捕されたのですか?
妖怪じゃん