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不思議体験

withさんによる不思議体験にまつわる怖い話の投稿です

既読にしたのは誰だ
短編 2022/12/11 23:59 7,235view
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ちょっとしたことなんだけど、今でもたまに思い出すことがある。
数年前の話なんだけど、中学時代の友人からめっちゃ久しぶりに連絡が来たんだ。
スマホの普及率が増えてちょうどラインが主流になってきた時代だったかな。
突然ガラケーが壊れてアドレス帳も開かなくなった。
んでもって、その頃は仕事で地元から離れた地方に転勤になって激務だったこともあって、プライベートの知り合いに連絡する手段がなかった。

おまけに俺はケータイに疎かったから地元に帰省した時にでも友達に教えてもらおうと思って、後回しにしてた。

そんな折、会社の同僚や後輩が「いい加減スマホに変えたら?」と催促してきたから付き添ってもらってスマホに買い替えたんだけど、ラインってかなり便利だな。
電話番号はそのままだったから勝手に友達リスト?みたいな一覧が出て懐かしい名前の奴とか出てきて、同僚にラインの使い方教えてもらって一人一人に『〇〇です。すまん、ガラケー壊れたからスマホに買い替えた。アドレス帳とか全部消えた』と事情を伝えることが出来た。

何人かはその後に連絡がついてそのままラインに登録できた。
でも、俺が記憶している中であまり親しくなかったにせよ、連絡が帰ってこない人は何人か居て、ちょっと寂しかった。

で、本題の中学時代の友人なんだけど、仮にAと呼ぶことにする。
ラインの使い方にも慣れたある日、ようやく俺が送った内容にAから返信が来たんだ。

Aは地元の中学から結構偏差値の高い高校に進学したから、俺の共通の地元の友達とはあまり親しくないみたい。
でも、俺はAと馬が合ったから結構遊んでた記憶がある。
高校生になってケータイを持つようになり、年に何回か会って遊んだりもしたが、大学進学後はたまにメールする程度で、社会人になってからは殆ど連絡しなくなった。

そんなAと久しぶりに連絡がついて俺は嬉しくて深夜までラインでやり取りしてた。
大体中学時代の武勇伝とか、一緒にバカなことやって怒られたことなんかを語らって、マジで童心に帰った気分だった。

それから三日後くらいだったかな、ラインで連絡のついた地元の友達から通知が来てた。

なんでも、Aが事故にあったらしい。

俺は友達に「マジ?」と返信した。

友達はAとあまり親しくないそうだが、この前、地元の仲間と飲んだ時にその話題で持ちきりだったそうだ。
三日前には元気そうだったのに、Aは大丈夫だろうか。
軽い怪我程度だといいんだが。
そんな胸中をラインで綴ると、友達は意外なことを言ってきた。

『事故ったの一週間くらい前らしいぞ』

俺は小首を傾げながらその文面を眺めてた。

それで、そんなバカなという気持ちからAのラインに「事故ったって聞いたけど大丈夫か?」と送るが、既読がついた。
なんだ無事じゃんと安堵するが、何故か返信は来なかった。

その後も何件か「大丈夫か?」「もしかして返信できないほど重傷なのか?」「今度お見舞いに行く」と色々送ったんだけど、やっぱり既読はついても返事はない。
てか、そもそも事故ったのが一週間前で俺とラインしてたのが三日前だったからスマホをいじれる程度には回復してるんじゃと不思議だった。

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コメント(5)
  • 不思議な話ですね。

    2022/12/12/02:23
  • Aくん最期に楽しい思い出を語り合えて嬉しかったんじゃないかな

    2022/12/12/03:57
  • ご冥福をお祈りします。

    2022/12/12/21:31
  • 幽霊は電子機器使えるらしいね

    2022/12/15/10:54
  • おばけの話やめて
    こわい

    2023/01/09/23:17

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