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呪い・祟り

オバケ倶楽部さんによる呪い・祟りにまつわる怖い話の投稿です

呪い代行
短編 2022/11/30 11:33 3,151view
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この話は、私が数年前に体験した話です。
私は当時、Kさんという結婚を前提にお付き合いしている男性がいました。
Kさんは、営業職で仕事の電話や付き合いの飲み会があり、電話がよく鳴る人でした。私は、仕事も出来て人望が厚いKさんの事を、とても愛しており、その気持ちはお互い同じだと思っていました。
Kさんとの交際期間が長く続き、結婚をすることになりました。私たちは、休みの日を合わせて披露宴会場を決めたりウエディングドレスを決めたりしていました。そんな大事なことを決めている時でも、Kさんの携帯電話はひっきりなしに鳴るのです。しかも、Kさんは電話に出ると、私より電話相手を優先して話をすることが多く、私の中で何かモヤモヤしたものが、心の中で溜まるようになっていきました。
それでも、大好きなKさんと結婚できると思い、あの日はサプライズでKさんの自宅で手料理を作ろうと向かっていました。Kさんの自宅近くに着いた頃、Kさんの声が聞こえてきました。私は、「また誰かと電話で話をしている」と思いましたが、Kさんの隣には女性の姿がありました。だんだん近づいてくる二人の会話は、女性が「Kさん、結婚間近なのにこんな事していいの?」というとKさんは「逆に結婚する前だからいいんだよ」といって、二人は腕を組みながらKさんの家に入って行きました。
私はその時、心の中にたまっていたモヤモヤが噴火するような感覚に陥り、Kさんや女性に対しての怒りよりも、私よりも電話や女性との会話を優先する“耳”に対して怒りを感じました。「私との会話より優先して違う話を聞く耳なんていらない」という感じだったと思います。

その日のうちに、私はパソコンで「呪い代行」というサイトを見つけ契約していました。
契約内容は、「Kさんの耳を少し聞こえなくする」というものにしました。ここでは、サイトの名前などは伏せさせていただきます。私は、呪い代行者とのやり取りの中で心の中にあったモヤモヤが減った気がしていました。なので、これで本当に彼の耳が悪くなれば、私がKさんを献身的に看病できると思い少しだけワクワクしていました。
数日後、披露宴の打ち合わせを兼ねてKさんと二人で昼食をとっていた時でした。私の両耳が突然、物凄い耳鳴りがして世界が回る感覚に陥り椅子から転げ落ちてしまいました。Kさんはとても心配してくれて、病院に搬送される私の隣でずっと励ましてくれました。病院で検査した結果、突発性難聴との事でした。そのせいで、三半規管に異常をきたし酷いめまいが起こったそうです。
それからというもの、Kさんは献身的に私の看病をしてくれるようになりました。そして、結婚式も盛大に行い、無事にKさんと結婚も出来ました。しかし、Kさんの耳は今まで通りなのです。もしかすると、呪いに失敗したのかもしれません。しかし、私は幸せです。
最後になりますが、私の突発性難聴は年々悪化しています。しかし、私の耳が悪くなるたびにKさんは優しくなってくれるので、とても幸せです。

そんな私は、異常ですか?

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コメント(4)
  • まぁとても怖いです。

    2022/11/30/11:49
  • 結果オーライ

    2022/11/30/21:31
  • こわいてすね。

    2022/11/30/21:54
  • 女は怖い( ´∀`)。

    2023/07/22/07:46

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