ストーカーはいつも近くにいる
投稿者:ねこじろう (147)
「女性の独り暮らしは物騒なものですから、くれぐれも用心して下さい。
特にこの季節空き巣も多いですから、戸締まりもしっかりして下さいね」
そう言って大家はもう一度私の顔を見ると「ハ、ハ、ハ、ハ、ハ……」と何がおかしいのか、また可笑しそうに笑った。
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本当を言うと最近家の中でおかしなことが起こっていた。
いや正確にいうと、今年の1月くらいからだ。
初めのうちは具体的にどうこうということではなかった。
誰もいないはずの部屋に人の気配がしたり、ふとしたときにぞくっとするような誰かの視線を感じたりと、ほとんどが心理的なものだった。
それがだんだんと目に見えるようなことになってきた。
朝方テーブルに広げていた雑誌が夜仕事から帰ってきたらきちんと片付けられていたり、一つだけ洗い忘れていた湯呑みが洗われてシンクに置かれていたり……
─夫が家のどこかにいるのでは……
私はそんな変なことを思ったりもした。
そう思ったのには理由がある。
私は畳部屋にフトンを敷いて寝るのだが、寂しさから夫が寝ていたフトンを並べて寝ている。
ある日朝起きてふと隣を見ると、さっきまで誰かが寝ていたかのようにシーツが乱れており、触ると少し温かい。
さらに驚いたのは、枕から夫の使っていたヘアートニックの香りがするのだ。
枕カバーはもちろん、きれいに洗濯している。
すぐ洗面所に行き鏡の横にある棚を確認した。
棚の一番上に夫の洗面道具一式がまだあるのだが、そこを見た瞬間私は驚いた。
ヘアートニックだけが2段目に移動している!
こうなると、いかに鈍感な私も気味が悪くなってきた。
元来私は心霊現象などというものは信じていない。
夫がいるなどということを思ったりもしたが、やはり心のどこかで疑念があった。
そこで、家の中の3カ所に防犯カメラを設置することにした。
一つは洗面所、一つは居間、そしてもう一つは寝室の畳部屋。
私は昼間は介護の仕事をしており、帰宅するのは毎日夜である。
朝カメラを作動させ、仕事に出かける。
そういうことを3日ほど続けてみた。
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4日目、仕事から帰ってきた私はパソコンを開いて、少し緊張しながら録画された映像を確認した。
痛い目に遭わせてやった方がいいすね。
マジなら人殺しの罪で警察に通報しなさいよ。
早く警察に。
旦那さん、大家に殺されちゃったって
こと…?恐ろしすぎる…。
おいおいここで終わるんかい、怖いわ、、
小説ですかね?続きが気になる終わり方でした
引越しした方がいいよー
ためはち