それは、
人間の肉体の様々なパーツ、、、
つまり銀のトレイに乗せられた、
脳や眼球、血にまみれた様々な臓器、そして腕や足。
それらが、まるで回転寿司のようにゆっくり移動している。
再び巨大な鉄の箱に視線を移す。
その瞬間身体中をまた冷たい戦慄が走った。
白衣の者たちが鉄の箱の右側から裸の人間を投入しているのだが、それはこの間亡くなった山中さんだった。
山中さんの体は不気味に青白く光っていて、まるでさっきまで冷蔵庫に入れられていたかのように白い湯気をあげている。
数分すると箱の左側からバラバラに切断された恐らく山中さんの人体のパーツが、コンベアに乗って移動していく。
それからコンベアの脇に立つ白衣の者たちが次々と、専用の特別な容器に入れているようだ。
俺はしばらくその様子に見いっている内に突然吐き気をもよおしてしまい、部屋に戻るとトイレに入って一頻り戻してしまった。
吐瀉物を見ると、今晩食べたシチューの肉が紛れていた。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
翌朝早く俺は荷物をまとめ看護師たちに見つからないように非常階段で1階まで降りると、病棟から外に出た。
それから渡り廊下を進み、本館の建物に入る。
しばらく行くと、中央受付のカウンターが見えてきた。
受付の前方には病院の正面入口があるはずだ。
ふと見ると入口ドア前のエントランスでは、もう既に炊き出しが行われていた。
長机の上に置かれた幾つかの巨大な銀色のズンドウ。
「ただいまより、朝の炊き出しを行いま~す。
いつも通りきちんと一列に並んでくださ~い。
割り込みはダメですよ~」
拡声マイクを通して若い女性の声が聞こえる。
白衣にマスク姿のスタッフがズンドウから柄杓でシチューをすくい、プラスチックのお椀に入れている。
その前には、作業着姿の痩せ細った男が物欲しそうに立っていた。
男の後ろには数十メートルはある行列が出来ている。
その様を見ていると、俺の心の奥底から何か説明のつかない憤りがフツフツと沸き起こってきた。
無言で歩き進み、先頭でシチューを待つ痩せた男の前に立つ。
男は怒り背後からグダグダ抗議しながら俺の背中を小突いたりしていたが無視して、徐に目の前にある大きなズンドウの口を掴むと、思いきって手前に引っ張り倒した。

























人肉系ね・・・
臓器売買かと思ったらそっちかーい!!怖!
死体の肉が患者に配られ、もしその患者が死ぬとまた肉になって配られる。
最悪の循環…