友達の日記が怖い

『平成ＸＸ年5月28日。
Ｆの首がもげた。
全部くさってる。
目が落ちてる。
足つかまれた。
殺さる』

『平成ＸＸ年6月6日。
はじめてＦに殺された。
目をつぶされた。
首をしめられた。

口の中に泥とか虫とか押し込まれた。
夢なのに苦しい』

『平成ＸＸ年6月13日。
今日もＦに殺される。
石でなんども殴られた。
痛かった』

『平成ＸＸ年6月17日。
目とか舌とかドロドロになったＦが笑ってた。
俺の目をつぶすと面白いらしい。
噛みついたりしてゾンビみたいだった』

俺はちょっと気分が悪くなって一呼吸置いた。
Ａの中学時代の日記は、Ｆ君の登場頻度が多かった。
平均して月に三回は夢に出てくるようで、多い月は六回ということも屡々。
何れも夢の中でＡがＦ君に殺される内容だったが、日増しにそのやり口がエグい。

俺はページを読み飛ばすように捲っていくが、時折『今日も殺された』みたいな内容が目に入った。

そしてＡの高校時代に辿り着く。

『平成ＸＸ年4月21日。
今日は俺が殺したから俺の勝ち。
昨日は殺されたがどうにか勝てた。
手足をへし折ると芋虫みたいで面白かった』