友達の日記が怖い

「へ？」

俺は間抜けな声を漏らした。

Ａの人格というか、文中の語り口調が荒んでいた。
しかも、夢の中でＦ君を殺したと書いてあるのでビビった。

『平成ＸＸ年5月2日。
今日も負けた。
内臓ぶちまけても生きてるのはずるい。
てか、俺を喰うな』

『平成ＸＸ年5月18日。
負けた。
今日はいつもよりグロかったから朝吐いた』

『平成ＸＸ年5月22日。
勝った。
頭割ったらなんか出てきた。
きもかった』

『平成ＸＸ年6月9日。
まちがえて指を折ったら現実だった』

『平成ＸＸ年8月22日。
ああ、痛い痛い。
頭が痛い。
叩いても痛い。
Ｆが消えない』

そのページには血痕がついてて、俺は寒気を覚えた。

この時のＡは頭がおかしいの一言に尽きる。
それほど何度もＦ君が夢に出てきているのだろうか。
それも夢の中で殺し合いを繰り返しているようだ。
今のＡからとても想像できない文字の羅列だった。

そして、日記を読み進めると、去年の内容で興味深いものを見つけた。

『平成ＸＸ年12月29日。
Ｆの目的は何なんだろう。
一人が寂しいから俺を呼んでいるのか？
俺が殺したから俺を殺し続けるのか？
もしかしたら誰かをあの池に連れていけばもう夢に出てこないのでは？
俺の代わりの遊び相手を用意しよう』