隣の家のおばあちゃん

そう言って私は家に向かった。

その2時間後にカレが仕事から帰宅。

さっきあったおばあさんとの出来事をカレに話した。
するとカレは「いくら家が近いとはいえ10世帯くらいがゴミを捨てている場所なのに、うちのゴミが分かるって変じゃない？」と言った。

たしかに言われてみればおかしい。

「もしかしたらゴミを出している姿を毎回見ているのかも？」私はそう思った。

これまでは基本的に私が毎回ゴミを出していたのだが、この話を機に今度はカレがゴミを出してみることに。

次のゴミの日。
おばあさんはなにも言ってこなかった。

次のゴミの日。

カレはゴミ捨ての時におばあさんに会うも何も言われなかった。

次のゴミの日。
カレはいつもより少し早い出勤だったため、普段よりも30分程早いゴミ出しとなった。

この日私は仕事がお休みだったため1日家に居た。
13時頃インターホンが鳴り、モニターを見るとそこには平屋に住んでいるおばあさんが立っていた。

私「こんにちは。どうされたんですか？」

そう言いながら玄関を開けた。

おばあさん「今日、またお姉さん家のゴミがカラスに漁られちゃっててさ、今日は私が片付けちゃった」
私「いつもより早い時間に捨てちゃったからカラスに狙われちゃったのかな？片付けていただいてすみません」
おばあさん「いえ」

私「もし次もカラスに荒らされているようであれば、声かけてください。自分の家のゴミなので自分で片付けます」
おばあさん「わかった」

そう言っておばあさんは家を後にしました。

次のゴミの日。
カレも私も仕事が休みで、この日はあえてゴミを出さなくてはいけない時間ギリギリにカレがゴミを出しに行った。
そしてカレはなにを思ったのか、カーテンを開けることなく家の中からずっと外を見ている。

ゴミを出してから30分程が経った頃、カレが大きな声を出した。

カレ「やっぱり！ちょっと早くこっちに来て！」

そう言われ、私は急いでカレの元へ行った。

カーテンを開けずに外を見てみると、そこには平屋に住んでいるおばあさんが我が家のゴミを物色し、漁っている光景。