危険なリサイクルショップ

そして右手は浴槽の縁からだらりと垂れており、その先端には指が一本もない。

タイルには切断されたと思われる大小の指があちこち散らばっている。

その中に紛れて

一本の刺身包丁、

おたまじゃくしのような二個の眼球、

それから赤黒い臓器らしきものが一つあった。

浴槽の中を見ると、

男の胸から腹にかけて切り裂かれており、中から加工前のソーセージのような血にまみれた腸が膝の上でトグロを巻いていた。

呆然と立ち尽くす俺の横で、オーナーは携帯を片手に持つと、震える指で１１０に電話していた。

警察の到着を待つ間に俺は、さっきから気になっていた、洗濯機の上に置かれた通帳とA4の紙を手に取ると、バレないようにそっとポケットに突っ込んだ。

警察が現場に到着したのは午後４時過ぎだった。

その後現場検証が行われている間、俺たち３人は事情聴取を受け、結局解放された時は６時になろうとしていた。

アパート前で２人と別れた後、帰りの地下鉄の中で俺はポケットからあの紙を出し、目前で拡げた。

その内容は、信じられないようなものだった。

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