危険なリサイクルショップ
投稿者:ねこじろう (147)
ドアポストを見ると、ここも郵便物で溢れている。
二、三抜き取って見た。
─プロ○ス、ア○フル、○○信販、、、
どこかで見聞きしたようなところから聞いたこともないようなところまで、恐らくは消費者金融会社の封書ばかりだ。
「すげえなあいつ、一体何社から借りてたんだよ?」
呆れた様子で浜中が呟く。
するとオーナーがドア横にあるブザーボタンを押す。
─ピンポーン、、、
何の返事もない。
何度か呼び鈴を鳴らすと、今度はドンドンとドアを叩きながら「松山さーん、松山さーん」と呼び掛ける。
やはり何の返事もない。
そしてとうとう最後は「松山さん、悪いけど鍵開けさせてもらいますよー」と言いながらマスターキーをドアの鍵穴に差し込む。
カチリという金属音がするとドアノブを下げ、ゆっくり手前に引き出した。
幸いドアチェーンはされていないようだ。
「松山さーん」と言いながら隙間から顔を覗きこんだその時だった。
「う!」
オーナーが思わず呻き声を漏らし背後に仰け反る。
「どうしました?」
浜中が心配げに声をかけた。
「何だろうこの臭いは?」
そう言って険しい顔でオーナーは一気にドアを開いた。
「うわ!」
「何だ、この臭いは?」
生ゴミ臭と獣臭をブレンドしたような臭いが鼻を直撃する。
3人は各々鼻と口を手で押さえながら進んだ。
目の前に伸びる薄暗い廊下。
どんよりした空気が漂っている。
突き当たりにドアが一つ。
廊下沿いにも幾つかドアがある。
ただ右側一番手前のドアだけが少し開いていた。
文章がとても上手なので、怖さの伝わり方が凄かった
怖い……
Kというリサイクルショップの名前が知りたい…