離れの住人
投稿者:とくのしん (65)
長編
2022/05/09
12:17
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Mさんは子供の頃から遠縁の子供と聞かされてきたが、Mさん父が亡くなる直前にその話を聞かされたという。
しかし遺言に絶対に同じ墓には入れるな、と言われていたので住職を呼ぶこともできなかった。
Mさんは住職たちに頭を下げてどうにか供養してやりたいと言った。
先代と住職は無縁仏に入れてやったらどうだ?と提案すると、その提案を受け入れた。
男の骨壺は離れの仏壇に置いてあったため、先代と住職は再度お経をあげた。
触ってもいないのに骨壺からカラカラと音がしたそうだ。
後日、無縁仏に埋葬したそうだが、それからしばらく男の叫び声や走る回る音が境内からしたそうだ。
49日が経ったあとそういった現象はなくなったそうだ。
しかしMさんの家では不幸が絶えず、Mさんがその数年後事故でなくなり、奥さんは病気で同年に亡くなった。
残った3人の子供のうち長男は事故で車イス生活、次男は蒸発し、唯一無事なのは末っ子の長女だけという。
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