今は亡き叔父に聞いてみたいこと
投稿者:pams (61)
叔父にあたる人の話しです。
場所は東北地方のかなりの田舎なので大きな一軒家ばかり。一世帯の敷地がとても広く、叔父も大きな家に住んでいました。
そんな叔父は私が産まれる数年前に亡くなっていますが、ちょっと奇妙なことをした人だと聞いたことがあります。
昔の人だからかもしれませんが、一本の木から金剛像を掘り、それを敷地内にある滝が流れる岩に置いていたのです。
当時は仏像を彫る人やお地蔵様を作る人もいたので、祈る対象を自分で作るということは珍しくなかったのかもしれません。
しかし自分の身内にそういう人もいたという事実に驚きました。
祈ることや願うことは人間だけができる特権だとよく聞きます。素晴らしいことだと思います。
でもどうして叔父は金剛像を掘ったのか、そしてそれを流れる滝の岩に置いたのかがとても不思議なのです。
子どもの頃に滝を見に行こうとして止められたことがあります。
夕暮れだったし、子どもの足で10分くらいかかるので止められたのだと思っていましたが、本当の理由はこれだったのかと大人になって思います。
この叔父の存在は社会人になってから聞いたのですが、その後一度滝に行ったことがあります。
すでに金剛像はなく滝も水量が少なくなって枯れそうな雰囲気でした。
今現在、近づく人はいないようです。
聞いただけでは奇妙だと感じましたが、もしかすると信仰深く、人々の幸せのために掘ったのかもしれません。
叶わないことですが叔父が生きていたら聞いてみたいなと思いました。
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