2人が見たおじいさん
投稿者:pams (61)
今ではあの出来事は何だったのか…と思います。
大学1年の夏休みに友達と海へ行った時の事です。
免許を取って初めての遠出。ワクワクしながら運転していました。
窓を開けて潮風の香りに爽快感を感じながら走り、到着後はすぐに泳ぎへ走りました。
2時間ほど経った時、お腹が空いてコンビニで買ったお菓子やおむすびを浜辺で食べていた時、私たちの後ろに高齢のおじいさんが立っていました。
もちろん泳ぐ様子はなく、ただただ海を見つめている感じで私たちは気に留めませんでした。
そしてそれからさらに泳ぎ、そろそろ着替えてカフェにでも行こうかと思った時、遠くにあのお爺さんが立っているのが視界に入りました。
ずいぶん長い間海を見ているなと思い、その恰好からして近所の人なんだろうと思っていました。
目的地のカフェに到着し、ゆっくりくつろいでいると友達が「あのおじいさんさ、何で白い浴衣着てたんだろ」と言うので、「あのおじいさん?」と言うと「私たちの後ろに立ってた人よ。ずーっと海を見てた人。」と言います。
指している人は分かるのですが、私が見たのは白い浴衣なんか着ていませんでした。タンクトップに半パン姿のおじいさんです。
しかし、お互いに顔の特徴も合っていて、見えていた服だけが違うのです。友達は「白い浴衣姿に見えていたの私だけ!?怖すぎる!!」とパニック気味になってしまい、私はなだめるのに必死。
とにかく帰って休もうと言ってその日は帰りました。
今でも思い出すたびに「私たちに伝えたい事があったのかな」と不思議な気持ちになります。
確かに、和歌山だったかのビーチには、早着替えの政が出没すると聞いたことがある。