捕まらない犯人
投稿者:りう (54)
私が女子高に通っていた時の話です。
当時は賃貸の一軒家住まいで、私の部屋は2階でした。隣の部屋は中学生の妹、両親は1階の和室で寝ていました。
夏前のある夜、少し暑くて寝苦しく、目がさめてしまったので、窓を開けようと思ってブラインドを上げると、
人の顔がありました。
どんな声を出したかも覚えていないほど驚き、腰を抜かしてしまいました。
両親が駆け上がってきてくれて部屋の電気を付け、外を確認すると、大きな長いハシゴが掛けられていました。
間違いなく、人がいたのです。
暗くてよく顔までは見えませんでしたが…
おまわりさんに来てもらい色々と確認してもらうと、
そのハシゴは3軒どなりのお宅のものでした。
いつも庭に寝かせて置いてあったのだそうです。
そのお宅は、70歳すぎのオジイサン独り暮らし。
結局、誰の仕業だったのか分からず仕舞いでした。
そのオジイサンに関すること。
・元体育教師で現役の市民ランナー
・生涯未婚。町内会長12年目。
・私が登校時、家の前で毎朝ストレッチ体操をしていて、必ず挨拶を交わしていた。
・下校時、毎日ではないが頻繁に自宅付近ですれ違うことがあった。
・ハシゴは新品だった。
我が家は、そのことがあった翌月には、急ぐように慌ただしく隣り町の賃貸に引っ越したことを考えると、両親は誰の仕業か気付いていたのだと思います。
ただ、その後も時々、散歩をしている町内会長さんを見かけることがありました…
引っ越したあとにも姿を見かけるって、そりゃーもう…
そのじいさん70過ぎだろ…
↑70過ぎでも衰え知らずな人はたくさんいる。