私と長女の間をユラユラ揺れ動いている、謎の光…。
…なんだこれ?
最初は、スマホのカメラなど何かしらの光が反射して映っているのだと思いました。
このぐらいならば、よくあることですよね。
でも、それにしては、動きが変です。
アングルは変わらず、カメラを動かしているわけではないのに、光はまるで生きているかのように、ユラユラふらふら動いています。
まるで、ホタルのような虫が飛んでいるような感じで、私と次女の近くを飛んで、だんだん長女の方に進んでいきます。
夏なら蚊のような虫である可能性はありますが、今は冬です。家の中に、そんな虫が入ってくるとは考えられません。
それに、仮に虫だとしても、撮影中に虫が飛んでいたら気づくはずです。
そもそも光っているし、どちらかと言えば、火の玉のようです。見たことはないですが、そんなイメージです。
そして、長女がケーキのろうそくを吹き消す場面になると、光はケーキに少しずつ近づいていきました。
まるで、引き寄せられるように、そーっと…。
やがて、娘の息でろうそくが消されると、その瞬間、光も同時にふーっと消えました。
動画の映像は短く、そこで終わりでした。
私には、ケーキに吸い寄せられた光も、長女と一緒にケーキのろうそくを吹き消したかのように思いました。
そして、あることが脳裏に思い浮かびました。
それは、2歳半で亡くなった、長男のことです。
実は長女と長男は、双子で生まれました。
息子は、私のお腹の中にいる時、全前脳胞症という重い病気であることが発覚し、その生涯をほとんど寝たきりで過ごしました。
生まれつき目が見えず、体も自分で動かすこともできず、食べ物も胃管を通じて、胃に直接流し込んで、生きていた息子。
抱っことお風呂が好きで、喋れないけれど、安堵したような穏やかな表情をする息子が可愛くて、とても大事な存在でした。
目は見えないけれど、耳は問題なかったので、たくさん家族の声は聞こえたでしょう。
そしてある日、2歳半頃にかかった風邪が悪化し、運悪く亡くなってしまったのです。
同胞である長女は幸い、何事もなく元気に生まれ、ここまで育ってきました。
亡くなった当時、長女も同じく2歳半でしたが、長男のことはきちんと兄妹だと認識しており、その存在がいなくなってしまったことを、幼いなりに思うところがあったようです。
夜中寝ている時に、何かが乗り移ったように急に泣き叫んだり、暴れてしまう夜驚症の症状が出たり、当時はとても心配しました。
また、同じく、かけがえのない息子を失った喪失感でいっぱいの私たち夫婦は、彼が亡くなった時のサイズと同じサイズのテディベアをネットで注文し、そのクマを息子の代わりに可愛がってきました。
障害のため大きく成長することができなかった息子のサイズは、生後10ヶ月くらいの赤ちゃんぐらいのもので、小さい娘が一緒に寝たり、おままごと遊びをするのにちょうど良いサイズです。
お世話好きな娘は、息子代わりのクマをとても気に入り、そのおかげで悲しみも緩和されたのか、夜驚症も少しずつ落ち着いてきました。
いい話で泣けた。
息子さん、きっと忘れないで欲しくて出来ちゃったんだろうなぁ。。
でも最後の一文にあるように、祝ってもらえて嬉しいんじゃないかな、と。
きっとこれからも投稿者様のおそばで見守っていますよ!、