海外シンガーのポスターが起こす怪現象
投稿者:ジュリー (62)
そのまま私は気絶したようになり、気が付いたら朝でした。
金縛りにあっていた間に筋肉が強張ったようで、肩や腕、足の付け根などに鈍い痛みが残っていました。
起きてからもう一度改めて確認しましたが、 いつものポスターでした。
とても怖かったのですが、その時は悪い夢を見ただけだと思い、ポスターはそのまま貼ることにしました。
しかし、それからまた数日経った別の日にも。
夜中に金縛りにあって、またポスターにだけ太陽光のような光が当たっています。
ポスターの中の彼は、また顔の一部をゆっくりじんわりとこちらに向けてきます。
身体はギターを弾いたままの姿勢で、そこからは動きません。
ポスターの中の彼はブルッと身震いをしていました。
その瞬間、空間に波紋が広がるようになり、彼の身震いに合わせて超音波のような帯が目の前に広がりました。
その後のことは記憶にありません。
また気絶したのか、一応あれから眠ったようで、そのまま朝になりました。
肩や腕など、全身の痛みは1回目に加えて悪化しており、筋肉痛のような激しい痛みに変わっていました。
二度目にして「もう耐えられない。」と思い、その日の朝にポスターは壁からはがして捨てました。
あのポスターをはがして以降、他のポスターは変わらずに貼り続けていましたが、金縛りにあうことはなくなりました。
それから少しして、当時の心霊番組でポスターや写真は、向かい合わせに張ってはいけない。
人形や写真等の人の形のものには霊が乗り移りやすいため、 それが2枚向かい合っていると、乗り移った霊がその間を行ったり来たりするのだそうです。
確かに私の部屋には向かいにもう1枚、別のポスターを貼っていました。乗り移った霊の魂が行ったり来たりしてたのかと再び怖くなりました。
それからはあんなに熱中していたアメリカ番組への興味も薄れ、実家の部屋も一人暮らしを機に全て片付けました。
もうあれから何十年も経ち、先日実家に帰省した際に当時のポスターが入った箱を見つけました。
当時は世界中の会社や素人が有名人のポスターを複製しては売りさばいていました。
価値のあるものは今もマニアの間で現存していますが、価値があるかないかは18歳の私には分かっていなかったはずです。
本物をコピーしたようなものや、誰かが手描きしたようなもの。
一体どこの誰が作ったのかも分からないポスターばかりが箱には詰まっていました。
入手ルートもだいたい中古品か貰い物ばかり。
当時そのポスターをくれたおじさんに、どこで入手したものなのか尋ねたことがあります。
「家にもともとあったとか、近所の人に◯◯(私)が海外シンガーが好きだという話をしたらわざわざ持ってきてくれたとか。そんなんだ。」と言い、おじさんも入手ルートについては詳しいことは知っていません。
色んな人の間を行き来していたポスター。
超音波のような帯ってなんですか。