そう言って私はその場を後にした。
自宅からアルバイト先まで自転車で15分。
この日、私は再びおじさんに後をつけられた。
21時過ぎで人気がないこともあって恐怖から手と足の震えが止まらなかった。
でも自転車を漕ぐことをやめたらどうなってしまうか分からない…。
震えてうまく動かない脚に「頑張れ!家まで頑張って!」と心の中で何度も言いながら必死に自転車を漕いだ。
おじさんに家を知られないために車では通ることのできない細い道に入って逃げた。
「やっと家に着いた…」と安心したのも束の間で、自宅の近くにおじさんの車が止まっていた。
再び恐怖を感じ、家にいる母親に電話をして状況を説明し、自宅から徒歩1分の所に居る私を迎えに来てもらった。
なんとか無事に帰宅。
私の家庭は母子家庭で、私と姉と母親の3人で賃貸に住んでいた。
それもあり、母親が今回の状況を知ったことで引っ越しを前向きに検討してくれ、私の就職活動も始まるからということでアルバイトを辞めるか他のアルバイト先に変えるかを勧めてきた。
それから3ヶ月程が経過し、私はアルバイトを辞めて我が家は引っ越しをした。
アルバイトを辞めて引っ越しをしてからはおじさんの姿を一切見なくなり、安心した毎日を送ることができましたが、当時は本当に毎日恐ろしかったです。
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