かなり痛かった虫の知らせ
投稿者:ドロケイ (15)
私が中学生の頃に経験した話です。
私が住んでいる家から自転車で15分のところに祖父(母方)が1人暮らしをしている家がありました。
当時、私の祖父は末期がんで療養中でした。
後からわかったことは、緩和ケアとでもいうのでしょうか。
病院に入院していましたが、完治が見込めないということで、本人の意向で自宅に戻ったそうです。
私の母はしばらくの間は洗濯物を取りにいったり、食事を作りに行ったりとお世話をしていました。
父は偶然、祖父の家の隣に駐車場を借りており、毎朝毎晩、祖父の家に顔を出すようにしていました。
でも、ある時を境に母は祖父の家に行く機会がだんだん減っていき、父が毎日祖父に顔を見せるのみになっていきました。
母は自分の父とのお別れの時期が近いことをだんだん悟っていて、自分で家に行くことが怖かったんだと思います。
いつものように、帰宅した父に、母は「おじいちゃんどうだった?」と聞いたところ、
父は「夜も遅かったから、今日は顔を見ていない」と言いました。
翌朝、私は今までも経験したことのないような頭痛で目覚めました。
とにかく起き上がることも出来ず、この日は学校を欠席しようと思ったその瞬間、家の電話が鳴りました。
朝、祖父の家に立ち寄った父からの電話でした。
いつも窓から声をかけていた父ですが、今日は反応が全くない・・・。
入り口から入って祖父の部屋に行ったところ、もうすでに亡くなっていたそうです。
その電話を母が受けた瞬間、私のひどい頭痛はすっと治りました。
これが虫の知らせというのかと思いました。
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