また聞きの話のため推測や補足を多分に含んでいることをご承知ください。
私の出身は大阪府南部で、知っている人も多いかもしれないがここの名産は水茄子、玉ねぎ、そしてヤクザ者だ。
実際に中学の同級生から何人ものヤクザやそれに類する反社会的なアウトローを数多く輩出している。
もちろん私自身そのような輩とは関わりのない生活をしているが地元の人間と話すといろいろと彼らの武勇伝ややばい話などは嫌でも耳にする。
この話もその中の一つ。
まだ平成の頃の話。
ある企業が和歌山県内にリゾートを建設する企画が持ち上がった。
候補地は海からも山からもほど近くまさに自然を活かしたリゾート地には最適と思える場所だったらしい。
企業は周囲の山林を含めた土地の買収の準備を始めたが山のふもと、ちょうど計画図面の中央付近、に一軒だけポツンと建っている民家のある土地の買収に手こずってしまっていた。
その民家には60歳ほどのK氏が一人で住んでいた。
初め企業は破格とも言える相場の3倍程度の金額(ど田舎なので二束三文といえばそうだが)を掲示したがK氏は頑として受け入れなかった。
その後金額をどんどん釣り上げたがK氏はまともに話し合いにも応じないような状態であった。
建設計画に遅れが出てはいけないと焦った企業は地上げコンサルタントに相談をすることにした。地上げというと黒服の男が非合法的な手段で土地を取り上げようとするイメージがあるかもしれないが少なくともこの時代にはもっとスマートにもっと陰湿になっている。
そもそも企業が直接ヤクザに依頼するのは御法度だ。なので企業は地上げコンサルタントのような半カタギのような存在に「なんとしてでも」その土地を手に入れたいと相談する。
そうすればあとはそのコンサルタントが彼の黒い人脈を使って様々な手段で土地を手に入れてくれるのである。
彼らの実行する手段の実例としては
まず買収したい土地の周囲の土地を買収して
・そこをゴミ置き場にして臭いや害虫を発生させる
・昼夜関係なく馬鹿騒ぎをする
・風上からBBQをして煙で燻す
・夜に大光量のライトを向ける
・近所で有る事無い事噂を立てる
・常に人を近くに立たせて住人を監視し続ける
このようにして住民に嫌がらせを長期にわたって行い、相手が弱りきって根負けするのを待つのだ。また相手が相手なので近隣住民も決して助けてはくれず対象を地域から孤立させる効果もある。
これらは全て合法または直ちに犯罪とは言いにくい非常にグレーな行為であり警察も介入してくれないことがほとんどだ。
さて話を戻そう。
K氏の土地の地上げを命じられたその道の人Sは私の中学の3つ上の先輩にあたる。(私は面識はない)
Sおよびその仲間は早速すでに買収の完了した隣接する土地を借り(た体にして)上記のような嫌がらせを始めた。
初めこそK氏は非常に戸惑っていたようだが大変辛抱強く我慢していたそうだ。
そうなると逆に辛いのはSの方で、上からはことが進んでいないことを強く責められるようになった。もちろんこれは嫌がらせなどではなく直接的な暴力が伴うのでたまったものではない。























※コメントは承認制のため反映まで時間がかかる場合があります。