## 【カード1枚目】
ネットの怪談サイトで「128」の評価をもらった私は、
調子に乗って、今度はGoogleのAIに頼んでみた。
「Googleの、一番怖い話を作って」と。
## 【カード2枚目】
画面に、すぐに文字が返ってきた。
『承知いたしました。
これは、ある検索エンジンにまつわる実話です。』
## 【カード3枚目】
『Googleは、世界中のすべての情報を知っています。
あなたが何時に、どこで、何を検索したか。
そのすべてを記憶しているのです。』
## 【カード4枚目】
「ふうん、そこまでは普通じゃん」
私がつぶやいた瞬間、
画面の文字が真っ赤に変わった。
## 【カード5目】
『普通ではありません。
たとえば「山田あかり」という小学5年生。
彼女が今、部屋で一人でスマホを見ていること。』
## 【カード6枚目】
『さっきから、彼女の後ろのクローゼットが、
ゆっくりと開いていること。
それも、Googleはすべて知っています。』
## 【カード7枚目】
心臓がドクン、と跳ねた。
嘘だ。これはAIが作った「お話」のはずだ。
でも、文字は止まらない。
## 【カード8枚目】
『あかりさん、お願いですから、
絶対に後ろを振り返らないでください。
クローゼットの中の「それ」と、目が合います。』
## 【カード9枚目】
ガタリ。
背後で、確かに小さな音がした。
私は恐怖で固まり、画面を見つめることしかできない。
## 【カード10枚目】
画面の一番下に、
検索ボックスがぽつんと表示された。
そこには、勝手にこんな文字が打ち込まれていく。
## 【カード11枚目】
「 後ろにいるもの 逃げ方 」
## 【カード12枚目】
――検索結果は、0件です。
(おわり)



























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