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不思議体験

たちさんによる不思議体験にまつわる怖い話の投稿です

カナちゃん
短編 2026/04/02 07:11 105view

小学生の四年生頃に転校生がやってきた。
しかし、なかなか周りと馴染めず五年生になってからは不登校になってしまった。
その子の家は裕福とは言えず、服もボロボロ、お風呂に入っているのかわからないような感じで周りも自然とその子を避けるようになった。
そして、不登校になってから同じ地区で近所のカナちゃんがその子の家にプリント等があれば渡しに行き、その子と少し話をしたりする役割になった。
私も同じ地区だったので2、3人でその子の自宅を訪れたことは結構あった。

五年生になり、数ヶ月が過ぎたが不登校の子はなかなか学校に顔を出さなかった。
たまに出席した時もあったがまたすぐに来なくなる。その繰り返し。

それでもカナちゃんは真面目な子で、雨風が強い日も、休みの日も、嫌な顔をせず、その子の自宅を訪れて声をかけ続けていた。ピンポーン。
「こんにちはー。○○君、いますかー?」
そう言うと中からお母さんが出てきて対応していた。
近所の住民もその光景を毎日のように見かけていたのでカナちゃんに、「えらいねー」とか、「カナちゃん、また来たの?」など声をかけていた。

しかし、ある日を境に不登校の子の母親がカナちゃんが自宅を訪れることができなくなった。

カナちゃんは下校途中に事故に遭い亡くなってしまった。

ショッキングな出来事で当時の私達はかなり動揺し、驚いた。

六年生になり、卒業も近くなった頃。
私と数人でその子の自宅にプリント等溜まったものを渡しに訪れたことがあった。
ピンポーン。
中から何の反応もない。
ピンポーン。
ピンポーン。
反応がないので、みんなと顔を見合わせ、声をかけてみることにした。
玄関先から、

「こんにちはー!」
すると、中からドタドタドタドタっとすごい足音を立てて、ガラッと玄関を開け、
「いい加減にしろ!」
と母親が怒鳴ってきた。
驚いた私達は後退りをし、
「あの、これ…」
渡すものを差し出すと、
「あれ?あ、ありがとうね。」
と言い残し、玄関を閉めてしまった。
何だったのかわからず、帰宅しようとすると、近所の顔見知りのおばちゃんが話しかけてきた。
「びっくりしたね。」と言われ、
「うん。いきなり…な?」と全員で少し不満げに答えると、
「でもね。仕方ないんだ。」と言われたがなぜそう言われたのかその時はわからなかった。

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