受験というのは人生における一つの区切りのようなもので、当日の緊張は経験した者しかわからないと思う。
その日俺は受験を終えて帰路についた。準備した甲斐もあってか結構うまくいったと思う、だが結果はやはり怖い。
本来は徒歩ですぐ帰れる距離だったのだが、一種の緊張状態にあったのだろう、しょっぱなから道を間違えてしまったみたいでよくわかんない住宅地をうろついていた。
「いやぁまいったな、迷った」
その時、前方から自転車に乗った男が近づいてきた。普通歩いてるときに周りの通行人を気にすることはないであろう、無論俺も気にしなかった。
「オレ!指名手配犯!」
男が突然叫んだ、初めて金縛りを体験した瞬間だったと思う。男は自分の顔を指さしながら続ける。
「オレ!指名手配犯!ボク!通報して!警察に通報して!」
「この顔指名手配犯!ほら通報して!」
「オレ指名手配犯!警察に!通報!通報!ほらぁ!早く!通報しないと!通報!指名手配犯!通報通報!警察に通報しないと!」
自分は本当に驚いたら声が出なくなるタイプだと思う、あまりの驚きとどうしようもない怖さに体が無意識に逃げ始めた。
はっきりとは分かんないがたぶん無意識に殺されるって思っていたはず、俺は涙ぐみながら逃げていた。
「オレ!指名手配犯!ボク!通報して!警察に通報して!」
はげた男はそれだけを言い続けて自転車で俺を追いかけ続けた…
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