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呪い・祟り

志那羽岩子さんによる呪い・祟りにまつわる怖い話の投稿です

祀り神
短編 2026/03/05 21:46 68view

※読んだ人には、それがつくといわれています。

書いてる人間:2026/03/05(木) 21:44
(眠れない人だけ読んで)

うちの実家がある町には、祀り神と呼ばれるものがいる。
神社があるとか、そういう話じゃなくて、町そのものに紐づいているらしい。

その神のことは、家の外で話してはいけない。
家族内でも、長男だけには話してはいけない。
なぜ長男がだめなのかは誰も教えてくれなかった。

聞くと、おばあちゃんはいつも顔つきを変えて黙った。

父親は長男だったから、父親の前では誰もその話をしなかった。
子供のころのわたしには、その静けさだけが怖かった。

名前の由来は今もわからない。
地元の言葉が混じった呼び名で、外から来た人間には何を指しているのかが読めない。

地元を出るまでは、何も起きなかった。
上京して二年目の秋、友人にその話をした。
話しながら、どこかでいけないことをしていると思った。

それでも話し終えた。その夜から、変わった。

何かが来た、という言い方が正確かどうかわからない。
来たというより、増えた。部屋にいるはずのない何かが定数として加わった感じ。
音はない。見えるものも何もない。ただ、空間の総量が変わった。

怖いとは違う。怖いというのは、何かが自分に向かってくるときの感覚だと思う。
これは向いていない。向いているわけでも、背を向けているわけでもなく、ただある。
それが怖いより深くて、逃げるという選択肢が最初から存在していない感じがする。

最近、長男にだけ話してはいけなかった理由が、少しずつわかりかけている。

わかってしまったら、ここには書けないと思う。

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関連タグ: #事故物件#子供#神社
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