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呪い・祟り

ドライアイスさんによる呪い・祟りにまつわる怖い話の投稿です

親友だった君は
短編 2026/02/05 05:57 114view

親友だった君へ。

ねえ、覚えているかな。僕たちが初めて会った、あの晴れた日のことを。

君は明るくて、クラスの人気者で、僕にとっても自慢の親友だった。

でも時々、君は少しだけおかしな遊びをしていた。道端で動けなくなっている蝉を、笑いながら何度も踏み潰したり。

泣いている下級生を、ゴミを見るような冷たい目で見下ろしたり。

「なんでそんなことするの?」って聞いても、君は「え、何が?」って、本当に不思議そうな顔をするんだ。

でも僕はそれが君だと受け入れてしまった。一緒にいれるからいいかと考えることを放棄していたんだ。

高校に進んで、僕たちの関係はあっけなく崩れたね。

君が始めた「いじめ」という名の暇つぶし。

昨日の親友は、今日の獲物。

僕は君たちの顔色を伺い、震えながら過ごすだけの日々に変わってしまった。

あの日、君たちは僕をあの寺に呼び出した。

地元じゃ有名な、願いがよく叶うという古寺。

でも、夜には「何か」が出るから決して近づいてはいけないと言われている場所。

「一番奥の堂まで行って、お札を剥がしてこいよ」

「行かないなら、明日からどうなるか分かってるよね?」

君は笑っていた。昔と変わらない、邪気のない笑顔で。

僕は本当に怖くて怖くて震えながら、街灯ひとつない参道を奥へ、奥へと進んだ。

湿った空気。鼻をつく古い油のような臭い。

奥の堂に着いた瞬間、あたりが異常な空気に包まれたのを覚えてる。

あまりの恐怖に振り返ると、遠くの門のところに、君たちがスマホのライトを照らして笑っているのが見えた。

でも、次の瞬間。君たちの笑い声が止まった。

スマホのライトが、激しく揺れて遠ざかっていく。

君たちは気づいたんだよね。

僕が大量の手に引き込まれ、首が伸び、足が逆に曲がり、腕が日ちぎられている光景に。

「ひっ、……うわああああ!」

君たちの叫び声が聞こえた。

僕を見捨てて、自分たちだけ助かろうと必死に走る足音。必死に必死に必死に逃げて、途中躓いて転んで、助けてと何とか声を出した僕には構わず。

いいや。もういいんだ。

あの寺の奥で、僕は「それ」になった。

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