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ぷーさんさんによる心霊にまつわる怖い話の投稿です

山道を走ると車の後部座席から人の気配がして黒いモヤが現れる
短編 2021/03/26 16:04 1,277view

車によく乗っていた頃の話です。
山道を運転していると、どうも後部座席に人の気配がしてきます。
でも、バックミラーを見ると誰もいない。

で、「気のせいか」と運転していると、また、後部座席から人の気配がしてくるのです。
その繰り返しをしていた私は、どうも気分が悪くなってしまいました。
「車酔いなんてしたことないのに。なんだか吐きそう」
車を路肩にとめて、私は窓を開けてから車のシートを倒しました。

少し経つと気持ち悪いのも改善し、運転できるなと感じます。

「じゃ、ドライブを再開しますか」と、私はエンジンをかけて、また車を走らせました。

山の空気はすがすがしく、天気もいいので、山の景色もはっきりと、きれいに見えます。「ああ、今日は本当にドライブ日和だな」と、私は気分よく運転していたのです。

なのに、後部座席から人の気配がしてくるのですからがっかり。そのうち、ガタガタガタとシートから異音がしてきます。その音は、車の振動ではなく、なにかが揺らしているという感じ。

ふと、バックミラーを見ると、黒いモヤのようなものがいるのに気づきました。「さっきまではなかったのに、急に出てきたな」その黒いモヤはしだいに人の形になっていきました。男性、しかも、若い男のようです。
「まずいな」今までも黒いモヤが出てきて、いいことがあったためしがありません。たいていは苦しくなるか、恐怖に包まれてしまうのです。

「ああ、困ったな。このままだと事故を起こしてしまうかもしれない」と感じて、私はすぐに車を路肩にとめて、エンジンを切りました。
ふと、後部座席から人の気配が消えて、私は安堵感に包まれます。「黒いモヤも消えたな。よかった」そう思った瞬間です。

運転席の窓の外を見てみると、そこに黒いモヤが立っていたのです。人の形、大柄な男性の形をしたものが。そして、覗くようにして、私の方を見てきます。「ううわ、うっわ」私はエンジンをかけて、その場所から逃げました。

無我夢中で車を走らせて、やっと人が多いばしょに来たとき、「とうぶんは山道を走らないほうがいいな」と感じました。

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