自衛隊員の怪談集
投稿者:四川獅門 (33)
自衛隊員という職業は、基地の施設が戦時中から残っていたり、他の職業よりも亡くなる方が多かったりする事もあり、非常に怪談話が多い。
自衛隊員や自衛官の方に「不思議な体験はありますか?」と聞くと、高確率で怪談が聞ける。
今回は元自衛隊員の方や、知り合いの自衛隊員から聞いた話をいくつか紹介したい。
一、【パラグライダー】
松山さんの所属する駐屯地には、過去にパラグライダーの訓練中に亡くなった自衛官がいた。
彼の死後、隊員達の間で妙な噂が立った。
訓練時間外にも関わらず、訓練コースを不審なパラグライダーが飛ぶと云う。
その姿は多くの隊員に目撃された。
ある隊員が双眼鏡を覗くと、事故で亡くなった隊員が青白い顔をして空を飛んでいたらしい。
話はこれで終わらない。事故で亡くなった隊員は、元々九州地方に配属されていたが、一時期北海道の基地でも勤務していた。
なんと北海道の駐屯地でも、空を飛ぶ彼の姿が目撃されたそうだ。
彼は空を飛び回り、仲間達を見守っているのかもしれない。
二、【米兵】
島田さんは夜9時頃。駐屯地内のトイレで用を足し、手を洗っていた。
すると、鏡に映るドアのすりガラスに人影がある。
誰かがトイレに来たようだが、なかなか入って来ない。
人影がすりガラス越しに真正面を向いて、突っ立っている。
人影をよく見ると、頭が黄色い。 「帽子?頭巾?」島田さんはそんな事を考えながら、そっと入口のドアを開けた。
ガチャ…
そこには誰も居なかった。その時彼は先輩から聞いた話を思い出した。
『帰りたくてもアメリカに帰れずに死んだ米兵が「出る」らしいぞ』
頭が黄色い人影、米兵……
『これの事か……!』
島田さんは気付いた瞬間、自室へと全力疾走した。
三、【軍靴】
自衛隊員には「駐屯地警衛」という任務がある。
休みなく、入出門者の監視や警戒をする。大変な任務である。
真っ暗な夏の夜だった。
深夜0時頃、小島さんが警衛をしていると、目の前の車道の奥から妙な音が聞こえた。
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