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心霊

真代さんによる心霊にまつわる怖い話の投稿です

サウナ
短編 2025/04/18 20:39 2,970view
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よし、サウナ行くか。

決して自慢出来る話では無いが、俺には人並外れた体脂肪がある。体重は軽く3桁はいってる。

つい先日、バイト先の気になる先輩に陰口言われてるのが聞こえて、ダイエットを決意した。

それでサウナである。短絡的と言われればそうかもしれない。

とりあえず歩くのは膝が死ぬからタクシー呼んだ。
もちろん親のカードで事前決済を済ませておいた。

「どちらまで?」

その問いにはサウナ。とだけ答えておいた。運転手はしばらく沈黙した後、車を発進させた。

10分ほど走り、どうぞ。と言われ降ろされる。目の前にはめちゃくちゃ寂れてボロっちい銭湯が出てきた。

おいおい、これは無いだろ。と運転手に言うと、運転手はただ一言、

「ここのサウナはね、特に暑いって評判なんですよ。」

とだけ言って走り去ってしまった。

おい!と吼えたものの、俺の声はただ夜の街に反響して消えた。

仕方なく銭湯に入り、受付でサウナ。とだけ言った。

レンタルタオルと鍵を渡され、ババアの店員に「500円」とだけ言われた。

安!と思い、不機嫌が吹き飛んだ俺は喜んで500円支払い、中に入る。

服を脱いで早速サウナへ。掛け湯?知らん知らん。

風呂に入る人はチラホラ居たが、サウナの中には誰も人がいなかった。好都合だ。好きに使える。

サウナはやっぱり暑い。過去に行ったサウナと比較しても、めちゃくちゃ暑い。というか苦しい。

でも、バイト先のサキさんのために、俺は死ぬ思いでサウナに居続けた。

本当に死にそうになってきて、外へ出ようとサウナの扉に手をかける。

開かない。重い。鍵など付いていないのに。

死に物狂いでタックルをかました。ほんの少しだけ動いた気がした。

外から誰かに押さえ付けられているようだ。

おおおおい!!!!やめろ!!開けろ!!と言いながら扉を叩き、何度も何度もタックルをかます俺。

しかしタックルすればするほどどんどん扉が重くなってくる。

俺はもう半狂乱になりながら扉を押し続けた。しかし、扉どんどん重くなる一方で、本当に死にそうだ。

叫び、タックルをかまし続けて、どんどん息が出来なくなってきた。サウナの中はさっきよりも暑く、皮膚が焼けそうだ。身体中の水分が全て奪われていく感覚を味わいながら、俺は気を失った。

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コメント(2)
  • 「サウナで痩せよう」って短絡的な考え自体が「バカさゆえの過ち」(ノд`)面倒な無理ゲーだが食事療法・運動・筋トレをNHKもすすめておった

    2025/04/19/00:39
  • 引いたら開くのに押してたってオチかと思った

    2025/04/24/20:30

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