本物の心霊写真というもの
投稿者:ねこじろう (147)
とある著名な心霊研究家が言うには
心霊写真には3種類あるらしい。
一つは完全なる偽物。
もう一つは単なる見間違い。
そして最後の一つが【本物の心霊写真というもの】
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8帖ほどの仏間だ。
その中央辺りにある座卓を挟んで、Sと高名な祈祷師のK氏が向かい合って座っている。
奥のサッシ窓の向こうの縁側からは、手入れの行き届いた立派な庭園が垣間見えていた。
これ、なんですが、、、
言いながらスーツ姿のSは正面に座るK氏に、あらかじめ持参してきた一枚の写真を手渡す。
長い白髪を一つにまとめた渋い着物姿のK氏は写真を受け取り「どれどれ」と、それを眼前にかざした。
その写真は単なるスナップショットのように見える。
どこかの展望台だろうか。
柵の手前に白いパーカー姿の男が笑顔で立っている。
そして彼の隣には、どこか不自然な風体の女がいる。
肩までの黒髪。
白いブラウスに紺のスカートの地味な出で立ちで、その横顔は奇妙に青黒い。
写真をしばらく眺めた後K氏は眉間に皺を寄せたまま、Sに尋ねる。
「この二人はどういったご関係ですかな?」
「写真に映っている男性は私の大学の同級生Hで、隣の女性とは、私もHも見たことも会ったこともないです。
いや、というか、そもそもそこに映っていたのはH一人だったんです」
「申し訳ありませんが、もう少し詳しく教えていただけませんか?」
K氏の問いにSが続ける。
「20日ほど前の日曜日のことです。
私とHは午後から、興味本位で県北部山あいにある心霊スポットに行ってみました。
そこは飛び降り自殺が多発している展望台で、なんでも成仏出来ない自殺者の霊が彷徨っているということでした。
その写真は、展望台の突端に立つHを私が撮影したものです。
誓っていいですが、撮影時展望台には私とHしかいませんでした。
改めてK氏は写真を見直す。
そして話し出した。
kanaです(旧姓kama)
ねこじろう様、100話おめでとうございます。
kana様
ありがとうございます。
そうでしたね、もうそんなになるのですね。
100物語ならば100話めに怪異が起こると言われてますが、何か恐ろしいことが起こるかも知れませんね(笑)
これこそ奇奇怪々です。
投稿者様100話おめでとうございます。次回作も楽しみです。
ありがとうございます。
─ねこじろう
Fと同じようにってHのことですか?
おっと、いけない!
記載ミスのようです。
ご指摘のとおりHです。
ありがとうございます。
─ねこじろう