霊感犬ジミー
投稿者:イエティ (51)
霊感犬ジミーの話。
6年目に亡くなってしまったんだが、実家で柴犬を飼ってた。
和犬らしからぬジミーという名前。
俺が小学1年生の時に親が買ってきて、14歳で亡くなった。
なぜか両親にはあまり懐かず、散歩も俺としか行かない。
無駄吠えもないし俺にすごく従順な、賢い犬だった。
時たま、何もない場所に吠えたり、客人の背後に向かって吠えたりする。
お墓の前の道は頑として通らないし、事故現場ではすごくおびえる。
恐らく霊が見えていたんだと思う。
そんなジミーと、キャンプに行った時の話。
中学生のころ、何故か俺は野宿にはまってた。
きっかけはとある冒険家のサバイバル動画で、それを真似てた。
祖父が所有する山があり、竹や朽ち木を使って拠点の設営。
薪を集めて焚き火。野草やキノコなど、出来る限り自給自足。
夜はけっこう心細くなるから、ある時ジミーを連れてった。
前回作った拠点が気に入っていた俺は、またそこに行くことにした。
ジミーを置いて薪集めとかは難しいしね。
ドッグフードももちろん持って行ったよ。
で、夜。
そろそろ寝るか、という時に、ジミーが茂みに向かってうなりだした。
撫でてあげても視界を遮っても、ずっとうなってる。
「やばい、これは幽霊か・・・?」と正直びびってた。
さっさと寝てしまおうと思い、焚き火に薪をくべた。
その間もずっとうなってた。
拠点に横たわった途端、ジミーがものすごい勢いで吠えだした。
鬼の形相で、「何か」を威嚇するかのように吠えてた。
やばい、ジミーには見えている。
もしかするとたたりにでもあうかもしれない・・・
飼主を、ジミー大西でイメージしたわ。
霊感って言うか単なるびびりだったんやろ?