奇々怪々 お知らせ

ヒトコワ

音松さんによるヒトコワにまつわる怖い話の投稿です

隣の家のおばあちゃん
長編 2022/10/15 17:18 7,556view
3

これは、数年前に住んでいたアパートでのお話です。

結婚間近となっていたカレと同棲をするために、アパートを借りました。

スーパーまで徒歩2分、総合病院まで徒歩5分、ドラッグストアまで徒歩10分、コンビニまで徒歩10分、最寄り駅まで徒歩20分のまあまあ立地の良いアパート。
そしてなにより2世帯しか入居できないちょっと珍しい造りのアパートだったため、入居後は生活音等に悩まされることもなく、快適に過ごすことができていました。

アパートに入居をしてから1年程が経過した頃、ある事件が起こりました。

アパートの目の前には住人の駐車場があり、その隣に賃貸の小さな平屋がありました。
この平屋には80歳くらいのあばあさんが1人で住んでしました。
このおばあさんとは会えば挨拶をしたり、ちょっとした世間話をする程度の関係。

ある日の朝、我が家のインターホンが鳴った。

カレは仕事に行っていたため私は家に1人。

モニターを見ると平屋に住んでいるおばあさんが立っていた。

玄関を開けると、

おばあさん「こんな朝早くに悪いと思ったんだけどごめんね」
私「いえ、どうされたんですか?」
おばあさん「お姉さん家が出したゴミがカラスに漁られててさ…」
私「ごめんなさい!今片付けに行きますね」

そう言って私はアパートの目の前にあるごみ置き場に行き、散らばっているゴミを集めた。

その日の夜、仕事から帰ってきたカレに朝の出来事を話した。
するとカレは、「カラスにゴミを漁られるんじゃ、ゴミを出す時間をもう少し遅くした方が良いかもね」という提案をしてきたので、次のゴミの日はいつもよりも遅く出すことにしました。

次のゴミの日、いつもよりも1時間遅く私がゴミを出しに行った。

この日は私もカレも仕事で、先に家に帰ってきたのは私だった。

19時過ぎで外はもう暗い。

車を駐車し、車から降りた瞬間「こんばんはー!」という声が聞こえ、あたりを見回すとそこには平屋に住んでいるおばあさんが家の窓から声をかけていた。

私「こんばんは」
おばあさん「帰りが遅いね。仕事だったの?」
私「はい」
おばあさん「今日もお姉さん家の家のゴミがカラスに漁られていたよ」
私「今日もですか?」
おばあさん「うん」
私「今日はいつもよりゴミを遅く出したんですけどね。うちのゴミだけですか?」
おばあさん「そう」
私「なんでだろう?すみません。気を付けます」

1/4
コメント(3)
  • 人のゴミを漁る人が高齢なのが気持ち悪いですね。

    2022/10/15/17:47
  • 興味本位だけで他人のゴミを漁るなんて……。信じられない……。

    2022/10/16/13:21
  • 前に住んでたアパートの住人で同じような行動をする人がいました。ゴミ漁りや集合ポストに無理矢理手を突っ込んで他人の郵便物を見たり。ほんと気持ち悪い…。

    2022/10/28/03:14

※コメントは承認制のため反映まで時間がかかる場合があります。

怖い話の人気キーワード

奇々怪々に投稿された怖い話の中から、特定のキーワードにまつわる怖い話をご覧いただけます。

気になるキーワードを探してお気に入りの怖い話を見つけてみてください。