道案内の親子
投稿者:犬型ロボット (15)
短編
2022/08/05
20:11
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「あのぅ、すみません。○○駅まではこの道を真っ直ぐであってますか?」
友人と道を歩いていたら、突然呼び止められました。
振り向くと、女性と幼稚園くらいの子供、どうやら親子のようです。
「ああ、○○駅はこっちじゃなくてあっちの道を道なりに行けば着きますよ」
「そうだったんですね、どうもありがとうございます」
道案内をして、待たせていた友人のところに戻ると、友人はなぜか顔色を悪くしています。
「どうしたの?大丈夫?今日は暑いから、熱中症にでもなっちゃった?」
季節は8月、その日は気温が35度を越えていたので、暑さにやられてしまったのでしょうか。
しかし友人は、熱中症ではないと言います。
それならどうしたのかと気になっていると、ぽつりと「さっき、誰と話していたの…?」と、先程よりも青い顔で問いかけてきました。
友人が言うには、私は誰かに話しかけられたかのように立ち止まって振り向くと、宙に向かって1人で喋りだしたのだそうです。
「親子連れに道を聞かれたんだけど…」
そう答えると、「そんな人、1人も通りかからなかったよ」と言います。
それでは一体、私が見た親子連れは何だったのでしょうか?
お盆が近いから、もしかするとあの世からやってきていたのかもしれません。
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一体、どこに向かっていたのでしょうね。
怖っ