何でも屋の鏡台
投稿者:cocoro (16)
昔、私の住んでいるところの近くに、火事で焼け残った商品、倒産して売れ残った商品、夜逃げして放置された商品などを買い上げて売っている何でも屋というところがありました。
そこで、母が鏡台をを一つ私に買ってきました。
火事で少し後ろに黒くうすく小さく炭がついた鏡台で前から見ると普通で、椅子は花柄のきれいなものでした。正規で購入すると何万かする高価な商品であるということは一目でわかりました。
ですから、私も何も考えずに母の買ってくれたのもに対して、感謝しかありませんでした。
買ってきて、数日後、真夜中の2時ごろふと目が覚めて自分の勉強机を見てみると、真っ黒い人影が私の勉強机の一番右上の引き出しをあけて、何かを探しているではありませんか。金縛りにはあっていませんでしたから、どろぼうかと思い、起きているのがばれたら、これは大変だと思い、じっと眼だけ動かして様子をうかがうことにしました。すると、探しているものがなかったのか、足音もなくす~っと鏡台の後ろの方へ吸い込まれるようにその人は消えていきました。
鏡台がベランダに続く大きい窓の前にあったため、ベランダから入ってきたのかと思いましたが、窓を開ける音もせず、足音もしない、体を動かす音もしなかったということに気づいて、あれっ!(怖)人間じゃなくて霊?やった?と思いなおしました。ぞくっ。。。。
何を探していたのだろう。。。それはだれにもわかりません。あれから、出てきていないので。
その後、結婚して新しい鏡台を買ってもらいましたが、大きな病気にかかり私が入院した時に、子供たちがお母さんがいないときに、鏡台からきしきし音がする。なんか変な音が夜中にするんやけど、母さん病院嫌で帰ってきてた?と。私は確かに入院しているときに家のことが心配で家に帰りたいと強く願いましたが、その気持ちが鏡に通じたのでしょうか?退院してきてからは音がやんだそうです。
鏡は思いを映す鏡といわれますが、霊の移動手段でもあるといいます。
昔の鏡も誰かの想いを一時つなげたのでしょうか。。。。
訳あり中古品なんて買うものじゃないですね