捨てた人形の怪奇
投稿者:ぴ (414)
私は県外で就職する前に、それまで家にあったいらない物をじゃんじゃん整理することにしました。大量の本や着なくなった服を処分し、他にも昔使っていたおもちゃなども処分することにしました。その際に、子供のころから大事にしていたリカちゃん人形も一緒に捨てることにしたのです。すごく愛着があったお人形でしたが、もうボロボロで、人にあげることさえままならないくらいに汚れてしまっていました。捨てるときはちょっと良心が痛む思いでした。
私はそれを他のごみと一緒に、ごみ袋に入れて捨てました。思い入れの強かったお人形なのでなんとなく捨てにくい気はしましたが、母にも「もう使わないんだし」と言われて、渋々捨てることにしたのです。
処分してしばらくして机を整理していたら、突然足元のほうでガタッと音がして、落ちてきた人形にぎょっとしました。その人形はつい数日前にごみ捨てに出したはずのその人形だったからです。母に問い詰めたけど、「何のこと?」と知らないようでした。人形を持っている私に「え、その人形捨てるって言ってなかった?」と言われて、「いや、だから捨てた」と言っても母は信じてくれませんでした。
仕方なく、また次のごみ捨てのときに捨ててきたわけですが、翌朝机の上に座ってこっちを見ていたときは、驚きすぎて心臓のばくばくが止まらなかったです。母に聞いたらベランダに落ちていたから拾ったと言われました。「なんでベランダにいるの?」とゾクゾクしました。
また家に帰ってきてしまった人形があまりに不気味で、私と母は悩んだ末にお寺に行って供養してもらいました。そしてお寺のほうで預かってもらい、処分してもらうことに。そこまでしてやっと人形が家に帰ってくることはなくなったのです。
やっぱり人形というのは長年愛着を持っていると、魂が入り込んでしまうのでしょうか。分からないけど、あれ以来人形に軽くトラウマができました。人形ってたまに見られているような気がすることってないですか。人形を捨てるときには、少々気を付けたほうがいいかもしれませんね。
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