異食症の女の子
投稿者:繭 (42)
短編
2022/01/29
00:24
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友人の娘のY子ちゃんはとにかく偏食で小食でした。
両親は娘の成長を心配しあれこれ料理に手を加えましたが、Y子ちゃんの嗜好は変わりません。
ガリガリに痩せ細ったY子ちゃんは幼稚園の友達にも気味悪がられ、ひとりぼっちだったそうです。
ある時Y子ちゃんと同居していた祖母が亡くなりました。祖母は初孫のY子ちゃんを可愛がり、Y子ちゃんも大変懐いていた為ショックが大きいです。火葬を済ませた遺骨はしばらく仏壇に置かれる事になりました。
ある夜友人が目覚めると隣に娘がいません。
トイレかなと思い捜しに出たら一階の仏間から音がします。カリコリカリコリ、何かを齧っている音でした。
泥棒を警戒しておそるおそる仏間を覗いた友人は仰天しました。
パジャマ姿のY子ちゃんが骨壺を抱え込み、真っ白な骨の欠片を摘まんで食べているのです。
「何してるの、やめなさい!ばちあたりでしょ!」
「だっておばあちゃんが食べていいって言ったんだもん」
Y子ちゃん曰く、彼女が布団の中で空腹に耐えていると枕元に正座した祖母が現れ、「おばあちゃんの骨をお食べ」と勧めたのだそうです。
「おばあちゃんの骨甘くておいしいねえ」
Y子ちゃんは母親を見上げてにっこり笑いました。
後日、Y子ちゃんは異食症と診断されました。
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そんな子怖くて育てられないわね
怖い!