除去してはいけない石
投稿者:サクコウ (15)
短編
2022/01/18
20:53
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とある発電所で務めていた時のお話。石炭を燃やして発生した灰を埋立てる『灰捨場』と言う場所に大きい石が頭を出して埋まっていた。その『灰捨場』にある大きい石を除去する計画が立てられた。
除去日の当日、作業責任者が通勤の際に車両事故で全治3か月の大怪我を負い、責任者が変わるとその変わった責任者が変頭痛・吐気など体調不良を患い休職するなど除去作業者関係者に不吉な事が起こった。
3人目の責任者立会いの下除去作業を行おうとしたが、巻いたワイヤーが亀裂もないのに切れる。
作業員が吐気を訴えて体調を急に崩すなど作業困難な状態が続いた。
発電所関係者も、「これはおかしい」と思い、地元の高齢の霊媒師にお祓いを依頼する事にした。
その霊媒者が、「この石から嫌な強い霊気を感じる。絶対に取ってはいけい。」と言い残し、お祓いを断られた。困った発電所関係者も、「除去作業を中止しよう」という決断に至った。
しかし発電所内で度々白い影の目撃情報、誰も居ないのに背後から背中を押される、発電所内装置が壊れるなど心霊現象が起こり始めた。「あの石だ…祟りだ」。
どうにか供養しようと、数人の霊媒師にお願いし、その石は供養された。
供養を終えた霊媒師達も目に物貰いができて腫れたり高熱で数週間寝込んだりしたと聞いた。供養してからは心霊現象は減少したものの、今もその石は発電所の『灰捨場』に埋もれている。
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