枕元の女性と白骨化した親子
投稿者:千心 (17)
短編
2022/01/14
11:56
910view
これは、私が5、6歳くらいの時に体験したお話です。
ある夜、いつも通り母達と同じ部屋の布団に入り、うとうとしていた時でした。目を瞑っているのですが、私の枕元に誰かが座って顔を覗き込んでいるような気配を感じました。
(きっと、母親が私のことを見ているに違いない)
そう思っていた時、ひんやりとした冷たい手が私のおでこに触れ、その後ゆっくりと頭を撫でてきました。
その手は生きている者と思えない冷たさで、咄嗟に母親の手ではないことを悟りました。
(母親ではないのなら誰だろう?怖いな…でも目を開けられない)
そんなことを考えていると、白い着物を着た黒髪の女性が正座をして私の頭を撫でている映像のようなものが浮かび上がり、隣で寝ている母に助けを求めようにも体が全く動かなくなりました。
そうしているうちに今まで元気だったはずなのにも関わらず急に熱を出してしまい、その後も何度かその女性が現れて寝ている間に頭を撫でられ、その度に熱を出してしまうということが起きました。
大人になった今はその女性をきっかけに熱を出すということが起きなくなりましたが、後に近所で親子の白骨が見つかった話を聞きました。もしかしたら、子供を亡くした母親の霊が自分の子供代わりを求めて彷徨っていたのかもしれません。
前のページ
1/1
この話は怖かったですか?
怖いに投票する 7票
※コメントは承認制のため反映まで時間がかかる場合があります。