とある組の死体処理担当
投稿者:イエティ (51)
帰りは人が入ったと思われないように落ち葉や木の枝などを足跡を消しながらかぶせていく。
その為の落ち葉や枝集めもかなり大変なようだ。
渓流釣りや山菜狩りで、「ここに人が入った跡がある=釣り場があるor山菜が取れる」などと思わせないためだ。
度重なる重労働のおかげでかなり体格が良くなったと言っていた。
野犬や熊に荒らされないような処置も必要だ。
方法については、割愛する。
死体処理と組事務所専属の医者として毎月100万円ほど貰っていたらしい。
それに加え死体一つにつき50~200万円のボーナスもあったらしく、かなりいい暮らしをしていた。
小遣いとしての多額の現金や高級車、高級時計なんかは日常茶飯事。
その金を支払うのも安いと思えるくらいに、直系の組に頼むのはお金がかかるものだったのかもしれない。
彼はここでも持ち前の知識と話術を活かし組長と若頭に気に入られた。
おかげで下っ端の組員からは幹部同然の扱いを受けていた。
幹部からも”役に立つ男”として一目置かれていた。
そんな日常を手に入れた彼は、ついにA会への復讐に成功した。
発火剤は簡単で、彼はまた例の愛人に接触した。
金に物を言わせ、若頭に彼女を紹介した。
若頭の女のタイプは把握していた。
幸運にも、彼女がベストマッチだったのだ。
彼は彼女に高額の成功報酬を約束した。
彼女は成功報酬に目がくらみ、A会の若頭に別れを告げてZ組の若頭の女となる。
A会の若頭は当然憤り、Z組の枝の枝である分際でZ組に楯突いた。
結果は散々だった。
めちゃくちゃ読み応えありました
ヤクザ×心霊
どちらも社会の暗部、アングラな想像力を掻き立てる要素故に、とても相性がいいものですね。
非日常感がいい塩梅に描き出されていて面白かったです。